1991 Fiscal Year Annual Research Report
酸化物超伝導薄膜の高品質化とそのSQUIDとしての桜島火山観測への応用
Project/Area Number |
03210111
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
大串 哲弥 鹿児島大学, 工学部, 教授 (10041568)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河野 岩造 鹿児島大学, 教養部, 教授 (60041761)
肥後 悟 鹿児島大学, 工学部, 助手 (50041538)
住吉 文夫 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (20136526)
白樂 善則 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (90198656)
北村 泰一 九州大学, 理学部, 教授 (40037239)
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Keywords | 酸化物超伝導体 / 地磁気観測と噴火 / 酸化物超伝導薄膜 |
Research Abstract |
1.ビスマス系薄膜で再現性よく110Kの臨界温度を得る事が出来る。 しかしスパッタ製膜後〜3時間,850℃のアニ-ル処理が必要であるため表面の平滑性が良くない。そこで我々はその場蒸着法で高臨界温度を持つ薄膜の製作を行った。しかしX線のパタ-ンは高温相のそれであるにもかかわらず臨界温度は最高81Kにとどまった。この傾向はBi系その場蒸着の研究を行っている研究者によって得られている傾向と全く一致している。 2.Bi系アニ-ル薄膜を用いたトンネル型ジョセフソン素子の製作。 表面全体を化学処理する事によってトンネル接合を作る事を試みた。CO_2及び温水によってBi系超伝導体の表面の変化を調べるためにバルクBi超伝導体を作成しその試料を20℃の水に3.1Kgの圧力でCO_2を溶解させた炭酸水にそれぞれ1時間,5時間,10時間の間浸し乾燥させた後X線回折パタ-ンを溶液に浸す前のそれと比較した。また,X線光電子分光分析装置を用い結合エネルギ-の変化及び組成解折を行った。その結果CO_2溶液で表面を処理した場合は,表面100A^^°以内でCa,Sr等の元素が溶出し,表面にBi低温相,またはCaCo_3,SrCo_3等の表面バリヤ-を形成する事が明かとなった。他方温水処理の場合は,かなり深い層にまで影響が及びバリヤ-形成にはCO_2溶液が優れている事が判った。以上の結果を踏まえてMgO基板上に2223相Bi薄膜を形成後CO_2溶液で表面を処理し,ジョセフソン・バリヤ-を作った後更に2223相Bi薄膜を形成した。Bi高温相の製作には空気中3時間,850℃の熱処理が含まれている。この様にして製作されたトンネル接合で104K以下でジョセフソン電流が観察された。 3.液体へリウムSQUIDによる地磁気測定 鹿大南西島狐地震観測センタ-に測定器を移して観測を行っている。
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Research Products
(1 results)