1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03210216
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
菅原 昌敬 横浜国立大学, 工学部, 教授 (40017900)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 信行 横浜国立大学, 工学部, 講師 (70202398)
逸見 次郎 横浜国立大学, 工学部, 助手 (50134896)
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Keywords | 酸化物高温超伝導体 / 超伝導三端子素子 / PQT効果 / 電界効果 / 電界効果トランジスタ / 超伝導デバイス |
Research Abstract |
酸化物超伝導体を用いた新しい原理に基ずく電界制御型の三端子素子を実現することが本研究の目的である。素子の動作原理としては、(1)酸化物超伝導体の導電率が従来の金属超伝導体に比べキャリア密度に敏感であること、および(2)非常に微小なトンネル接合の2次元アレイにおいて生じる電荷量子化効果を利用する。本研究ではこれらの効果を用いた電界効果トランジスタ型の素子の作製を行い、電界効果を調べた。 1.キャリア密度の変調を利用した電界効果素子の研究 高温酸化物超伝導体の導電率はキャリア密度の変化に非常に敏感であるため、これを利用して超伝導電界効果トランジスタを実現することができる。本研究ではこれらの可能性を実験的に検証するために、BSCCO薄膜をチャネルとし、SrTiO_3をゲ-ト絶縁体に用いたMISFETを作製し、電界効果の測定を行った。20V程度のゲ-ト電圧の印加に対して、BSCCO中のキャリア濃度の変化に起因すると思われる明白なコンダクタンスの変調効果を観測した。 2.微小接合における電荷量子化効果を利用した電界効果素子の研究 接合寸法が非常に小さいトンネル接合では、電子のトンネリングの際のチャ-ジングエネルギ-に起因し、電荷量子化効果が生じる。このような微小接合の2次元アレイに外部電界を印加すると、誘起電荷は可動キャリアとして振まうため、高感度の電界効果素子を実現できる。本研究では酸化物超伝導体の特殊な結晶性を利用して、微小接合の2次元アレイを作製し、これらの電界効果を調べた。まず、STOを基板に用いることで均一性の良いBSCCO微粒子薄膜構造を得ることができた。またこれらの薄膜の電界効果の実験ではチャ-ジング効果によると思われる周期的な電界効果を観測した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] J.F.Jiang: "New FET using the superconducting phase transition of a high temperature oxide superconductor" Supercond.Sci.Technol.4. 468-470 (1991)
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[Publications] M.Sugahara: "Anomalous Electric Conduction in Normal Phase of High Temperature Oxide Superconductor" Jpn.J.Appl.Phys.31. (1992)
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[Publications] M.Sugahara: "Dual Macroscopic Quantum Effect in TunnelーType and BridgeーType Junctions" Berlin Germany Proceeding of SQUID '91,Berlin Germany. (1991)
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[Publications] Q.X.Huang: "The Basic Study of HTS/Semiconductor Hybrid Device" Proceeding of ISS '91,Tokyo. (1991)
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[Publications] X.Y.Han: "Experimental Study of HTS FET Device using Superconducting Phase Transition" Proceeding of ISS '91 ,Tokyo. (1991)