1991 Fiscal Year Annual Research Report
破壊,疲労,クリ-プの新しいクライテリオンの創出と実証
Project/Area Number |
03213104
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
横堀 武夫 帝京大学, 理工学部, 教授 (60005139)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 茂美 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (30017305)
淡路 英夫 (財)フアインセラミツクスセンター, 主任研究員
板東 義雄 科学技術庁, 無機材質研究所, 主任研究官
横堀 寿光 東北大学, 工学部, 助教授 (00124636)
平井 敏雄 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (50005865)
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Keywords | 窒化珪素,アルミナセラミツクス,炭化珪素の高温クリ-プ破壊寿命評価式 / 転位とき裂の相互干渉による脆性・延性遷移の模型 / 相変能強靭化 / セラミツクスき裂のTEM観察 / Vノツチによる破壊靭性評価 / 微視組識依存 / 研削加工の影響 / アパタイト燒結体の曲げ強度 |
Research Abstract |
本年度の主要な研究成果は下記の通りである. (1)化学結合様式の異る種々のセラミツクス(窒化硅素,アルミナセラミツクス,炭化硅素)と高温脆性耐熱超合金IN100や高温延性耐熱合金,C_r‐M_o‐V鋼などを統一して比較材料強度学的研究により共通のconcept(概念)による高温クリ-プ寿命の簡便な評価法を提案し実証した。延性の相違など材料や組識による識別を可能とする項をexplicitに含んでいる点も特長の1である。本評価法は前年度までに提案した高温き裂成長速度の新しい特定パラメ-タを用いて導かれたもので,Monkman‐Grantの半実験式を特別の場合として含むものである.(横堀寿光グル-プ)(2)転位の動的射出により,巨視的応力分布をもつ切欠きないしき裂端に大きな局所応力を生起する模型を提案し,脆性・延性破壊遷移,脆性割れ制御に対する材料学的及びミクロとマクロの結合力学的基盤を与えた。(横堀寿光グル-プ).(3)アルミナセラミツクスについて室温にて粘弾性の存在することを見出した.(横堀寿光グル-プ).(4)アルテンサイト変態を利用したセラミックスの強靭化の試みをL_<n4>Al_2O_3系化合物についてしらべ,超弾性と靭性との関係,擬弾性効果を有するセラミツクス材開発への研究方向をしめした。(平井敏雄グル-プ).(5)共有結合性の高いSic,Aln,イオン共有結合性のSio_2ガラス,イオンー結合性のMgOなどについてき裂のTEM観察により,各々の相違を明確にした.(板東義雄グル-プ).(6)V形状砥石を用いてノッチを加工するSEVNB法,CN法を提案し,この方法により破壊靭性のばらつきを減小させた。(淡路英夫グル-プ)。(7)炭化硅素について最大気孔寸法と曲げ強度との関係を明確にした.(佐々木茂美グル-プ).(8)アルミナセラミツクスの室温での曲げ強度に及ぼす研削加工の影響を明かにした。(森要グル-プ)(9)生体内及び組識培養系における水酸アパタイト燒結体の破壊挙動を明かにした。(青木秀希グル-プ).
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[Publications] Toshimitsu YOKOBORI,Jr: "Characterization of High Temperature Creep Crack Growth and Creep Life Temperature Ductile through to High Temperature Britle Materials" Enginering Fracture Mechanics. 40. 737-748 (1991)
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[Publications] Toshimitsu YOKOBORI,Jr: "Time‐dependent Mechanical Bahaviour of Alumina Ceramics" Engineering Fracture. 40. 863-870 (1991)
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[Publications] 横堀 寿光: "先端材料の力学的性質" 第6回「大学と科学」公開シンポジウム21世紀の材料科学.ー複合材料・高性能材料の新世界予橋集(株)クバプロ. 28-30 (1991)
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[Publications] 横堀 寿光: "脆性および延性材料の高温クリ-プ特性" 公開シンポジウム,新しいアイデアと展開.先端材料力学性質の向上・要旨.文部省重点領域研究. 21-24 (1992)
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[Publications] Toshimitsu YOKOBORI,Jr: "An Alternating Correlating parameter and its Application" Materials at High Temperatures,Special Edition(ButterworthーHeinemann,Ltd). (1992)
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[Publications] Toshimitsu YOKOBORI,Jr: "A Model Emitting Dislocation Group from Crack Tip with Stress Singularity" (1992)
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[Publications] Toshimitsu YOKOBORI,Jr: "Dislocation Emission and Dynamics under the Stress Singularity at Crack Tip and its Application to the Dynamic Loading Ettect on Fracture Toughness" ASTM Symposium on Fracture Mechanics,June30ーJuly2,1992. (1992)
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[Publications] 大森 守: "マルテンサイト変態を利用したセラミツクスの強靭化(主としてL_<n4>Al_2O_9系化合物について)" 公開シンポジウム.新しいアイデアと展開.先端材料力学性質の向上.要旨.文部省重点領域研究. 13-19
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[Publications] 板東 義雄: "セラミツクスき裂のTEM観察" 第36回.材料強度と破壊国内総合シンポジウム論文集. 36. 44-51 (1991)
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[Publications] 淡路 英夫: "Vノツチ法によるセラミツクスの破壊靭性評価" 第36回材料強度と破壊国内総合シンポジウム論文集. 36. 79-86 (1991)
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[Publications] Takeo YOKOBORI: "Some Critical Questions and Future Direction for Fracture Research" Engineering Fracture Mechanics. 40. 705-720 (1991)
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[Publications] 横堀 武夫: "破壊の問題における疑点,盲点と新しい方向への発展" 第36回材料強度と破壊国内総合シンポジウム論文集. 36. 52-62 (1991)
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[Publications] 横堀 武夫: "I.脆性材料の切欠(き裂)材と手滑材の破壊靭性の関連性 II.セラミツクスなど脆性固体の破壊靭性に関する新しい概念による評価法" 文部省重点領域研究。無機系先端材料強度の向上と評価.第5回全体会議要旨. 1-15 (1991)
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[Publications] 横堀 武夫: "材料破壊研究の諸問題と今后の研究の方向" 公開シンポジウム.新しいアイデアと展開.先端材料力学性質の向上.要旨.文部省重点領域研究. 1-11 (1992)
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[Publications] 越智 保雄: "Sicセラミツクスの靭性評価における微視組識依存性" 第36回.材料強度と破壊国内総合シンポジウム論文集. 36. 95-102 (1991)
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[Publications] H.Aoki: "Effect of Strontium Content on the Mechanical Properties of Bone and Sintered Hydroxyapatite" Bioceramics. 4. 87-90 (1991)
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[Publications] 森 要: "アルミナセラミツクスの曲げ強度における研削加工の影響" 文部省重点領域研究.無機系先端材料強度の向上と評価.第5回全体会議要旨. 73-81 (1991)