1991 Fiscal Year Annual Research Report
動的再結晶によるTiAl金属間化合物の組織制御と塑性加工性の改善に関する研究
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03213208
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
福富 洋志 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (90142265)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上城 太一 横浜国立大学, 工学部, 教授 (50017878)
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Keywords | TiAl / 動的再結晶 / ODF / 集合組織 |
Research Abstract |
目的 本研究は著者等が見出したTiAl金属間化合物の動的再結晶組織を、最近開発されたDahms‐Bungeの方法によって調べ、集合組織の詳細を把握すると共に形成機構を考察することによって、高温加工によるこの金属間化合物の組織制御法を見出すことを意図して行われたものである。 方法 Ti‐48.7mol.%Al金属間化合物について、アルゴン雰囲気中で温度が1173Kから1543K、歪速度が5.0×10^<ー5>s^<ー1>から1.0×10^<-3>s^<ー1>の試験条件で圧縮試験を行った。所定の歪まで変形させた試料から機械研磨ならびに化学研磨によって板厚中心部を取り出し、極密度分布の計測に供した。X線強度の測定は022+220、200+002、111、201の計4種の回折線について行った。この結果をもとに上記の手法で結晶方位分布関数を決定し、圧縮面について逆極点図を作成した。また、エレクトロンチャンネリングパタ-ン(ECP)法により個々に結晶粒の結晶方位を決定し、結晶方位分布関数の計算結果と比較した。 結果及び考察 Zパラメ-タの値が小さく集合組織が鮮鋭化する条件で、結晶方位分布関数(0DF)を決定した結果、繊維集合組織の主成分は(032)であることが判明した。この結果は従来の正極点図により定めた結果(011)から(010)側に約11^○傾いている。ECPで決定した個々の結晶粒の結晶方位の分布も、0DFと一致した。求めた0DFは他者がTaylorモデルにより決定した純粋な変形集合組織と主成分については一致していた。従って従来の著者等が主張してきた"動的再結晶集合組織は一種の変形集合組織である"との見解はおおむね支持されたと考えられる。しかし、詳細に見ると、報告されている変形集合組織の一部の成分が実験結果では全く消失しており、動的再結晶固有の優先成長関係が存在するのではないかと考えられる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] H.Fukutomi,S.Takagi,K.Aoki,M.Nobuki,H.Mecking and T.Kamijo: "Effect of Deformation Condition on Texture Formation during Dynamic Recrystallization of the Intermetallic Compound TiAl" Scripta Metallurgica et Materiallia. 25. 1681-1684 (1991)
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[Publications] H.Fukutomi,S.Takagi,K.Aoki,H.Mecking and T.Kamijo: "Texture Change during High Temperature Deformation of the Intermetallic Compound TiAl" Proceedings of the Sixth JIM International Symposium on Intermetallic Compound. 839-843 (1991)
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[Publications] Ch.Hartig,H.Fukutomi,H.Mecking and K.Aoki: "Texture Analysis of Ti‐49at.%Al after Dynamic Recrstallization and Annealing" Trans.ISIJ.