1991 Fiscal Year Annual Research Report
ナノメ-タ-級セラミックス超微粒子の作製と超塑性焼結体への応用
Project/Area Number |
03213213
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
木島 弌倫 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (20195233)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 嘉一郎 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助手 (00027814)
植月 徹 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (50027786)
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Keywords | ナノメ-タ- / 超微粉 / プラズマCVD / 炭化珪素 / 焼結 / ホットプレス / 焼結体特性 |
Research Abstract |
高周波誘導結合型熱プラズマを利用したCVD法により,粒径がナノメ-タ-クラスのBーSic超微粉末を合成した。プラズマ作動ガスにはアルゴン,原料ガスにはモノシラン(SiH_4)あるいは四塩化ケイ素をシリコン源とし,メタンあるいはエチレンを炭素源として用いた。生成粉末は,Fe,Mg,Naなどがスパ-ク発光分析で検出されたが,市販高純度粉末より2桁高純度であった。 超微粉末表面の酸化防止,および成形性向上をはかった結果,空気中処理しても含有酸素量1.5W/O以下,生密度50%TDにできた。焼結温度1900℃,加圧力20〜40MPaでホットプレスした。その結果,理論密度に到達する炭化珪素焼結体を得ることができた。CVD超微粉末は高価であるため,市販のサブミクロン粉末に10W/O添加した混合粉末をホットプレスし完全緻密化させることができた。 JIC曲げ試験の試料サイズ(3×4×40mm^3)に切り出した焼結体をスパン間隔30mmで3点曲げ試験を行った結果,室温強度640MN/M^2,1500℃での高温強度780MN/M^2であった。実験を重ね改良すれば要に強度向上の可能性がある。荷重/MPaでのビッカッス硬度は23〜25GPaであった。IF法で計った破壊靭性値は4.5MN/m^<3/2>であった。パルスエコ-法で測定した弾性率およびポアソン比は,それぞれ460GPa,0.15であった。レ-ザ-フラッシュ法で測定した最高の熱伝導率は210W/m・kで,この時の比熱は0.16cal/g℃であった。熱膨張係数は4.0×10^<-6>/℃であった。さらに耐熱衝撃性も良かった。バリスタ-効果の現れない直線領域での固有電気低抗値は10^<-2>Ω・cmと低い。電気抵抗と熱伝導が金属に近い性質のため放電加工が可能となった。最大表面粗さが0.03μmと加工精度も良くなった。 高純度炭化珪素の焼結現象について理論的考察をした。
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[Publications] 木島 弌倫: "低温プラズマを用いたSiCの焼結" 日本セラミックス協会学術論文誌. 98. 182-186 (1990)
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[Publications] K.Kijima: "Sinterm's of SiC Ultrafine Particles" Advanced Materials. 2. 147-156 (1990)
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[Publications] 木島 弌倫: "先端材料としてのセラミックス" 工業材料. 34. 18-20 (1991)
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[Publications] 秋本 茂: "プラズマ焼結によるAlN緻密化の時間変化" 日本セラミックス協会学術論文誌. 100. 196-202 (1992)
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[Publications] 秋本 茂: "Y_2O_3添加AlNにおけるプラズマ焼結温度に関する研究" 日本セラミックス協会学術論文誌. 100. (1992)
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[Publications] 木島 弌倫: "セラミック先端材料ー強度と微構造" オ-ム社, 404 (1992)
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[Publications] 木島 弌倫: "アドバンストセラミックス便覧" オ-ム社, 356 (1992)