1991 Fiscal Year Annual Research Report
Lewis酸ーBroensted塩基複合試剤を用いる有機合成反応
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03215225
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山口 雅彦 東北大学, 理学部, 助教授 (30158117)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平間 正博 東北大学, 理学部, 教授 (30165203)
南 享 九州工業大学, 工学部, 教授 (10029134)
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Keywords | Lewis酸 / Broensted塩基 / 複合試剤 / 有機合成反応 / マイケル付加 / アルキニル化 / ポリケチド |
Research Abstract |
酸塩基複合試剤を用いる合成反応の開発については,アミノ酸金属塩を用いるマロン酸エステルの不斉マイケル付加反応,およびSnX_<n‐>アミン複合系を利用するアセチレンC‐Hの活性化反応について研究した。また,ポリケチド化合物を利用する生理活性質の全合成も行った。 マロン酸エステル等の活性メチレン化合物の不飽和ケトン,アルデヒドへのマイケル付加反応は,有用な炭素ー炭素結合生成反応である.本研究ではアミノ酸金属塩を用いた不斉反応を検討した.L‐proline Li塩(100mo1%)と水(20mo1%)存在下,マロン酸ジメチルをシクロヘキサノンに塩化メチレン中で作用させると,54%e.e.の光学収率で(S)‐付加物が得られた.金属塩の種類を変えると,反応は促進され,特にL‐proline Rb塩を用いると10mo1%の触媒量で速やかに付加反応が起こった.シクロヘキサノンでは(R)‐体を良好な不斉収率で与えた. 1‐アルキンの活性化は,一般に,アルキルリチウムや,金属アミドなどの強塩基を用いて行われる.酸塩基複合試剤といてSnXn‐アミン系の利用を検討した結果,Sn(OTf)_2‐アミンあるいはSnCl4‐アミン存在下,アセチレンとアルデヒドを作用させると,アセチレンアルコ-ルが収率よく得られることを見いだした.この方法は,ケトン,イミニウム塩,塩化シリル,エノン等のアルキニル化にも用いることができる. ポリケチド化合物の特性を利用して,アリ-ルCーグリコシド化合物の新合成法を開発し,抗腫瘍性抗生物質(‐)‐urdamycinone Bの全合成を完成した.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] M.Yamaguchi,A.Hayashi,T.Minami: "Sn(OTf)_2‐Promoted.Addition of l‐Alkynes to Aldehydes" J.Org.Chem.56. 4091-4092 (1991)
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[Publications] M.Yamaguchi,N.Yokota,T.Minami: "The Michael Addition of Dimethyl Malonates to α,βーUnsaturated Aldehydes Catalysed by Proline Lithium Salt" J.Chem.Soc.,Chem.Commun.1991. 1088-1089 (1991)
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[Publications] M.Yamaguchi,T.Okuma,A.Horiguchi,C.Ikeura,T.Minami: "Total Synthesis of(‐)‐Urdamycinone B through Polyketide Condensation" J.Org.Chem.
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[Publications] M.Yamaguchi,A.Horiguchi,C.Ikeura,T.Minami: "A Synthesis of Aryl C‐Glycosides via Polyketides" J.Chem.Soc.,Chem.Commun.