1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03223215
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
新免 輝男 姫路工業大学, 理学部, 教授 (80114510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横田 悦雄 姫路工業大学, 理学部, 助手 (80212299)
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Keywords | ミオシン / 原形質流動 / 花粉管 / 脱分極 / Ca^<2+> / 滑り運動 / Ca^<2+> / アクトミオシン |
Research Abstract |
テッポウユリ花粉管からのミオシンの単離 以前の研究において、テッポウユリ花粉管からミオシンを滑り活性のある状態で抽出することに成功し、この粗抽出液からミオシンの部分精製を行った。その結果120KDの成分が滑り活性を持ったミオシンの重鎖であると結論した。一方米国およびオ-ストラリアの研究者らは動物のミオシン重鎖に対する抗体と反応する成分が植物細胞内に含まれていることを報告している。本年度の研究においては先ず、我々が得た120KDの成分と動物ミオシンの抗体と反応する成分が同じものであるかどうかを検討した。 市販されている動物ミオシン抗体を用いて花粉管粗抽出液のイミュノブロットを行ったところ170KDの成分が最も強く反応した。反応条件によっては他にもいくつか反応する成分がみられた。何段階かのカラム操作によってこの170KDの成分を部分精製することに成功した。この部分精製標品をSDSーPAGEによって展開したあと、170KDの含まれている部分を切り出した。マウスを用いてこの170KDに対する抗体を作製して、上述の120KDとの反応性を調べた。その結果、これら2つのタンパク質は抗原性からみて、全く異なるものであることがわかった。また、170KDの成分には滑り運動活性がなかった。しかしながらこの170KDの成分は真性粘菌のミオシンに対する抗体とも反応することから、花粉管に2種類のミオシンが存在する可能性が考えられる。 シャジクモの原形質流動の制御 外液K^+濃度上昇による原形質膜の脱分極にともなう原形質流動の停止機構についての解析を行った。その結果、EGTA,Ca^<2+>,Mg^<2+>がK^+ー脱分極によって停止した原形質流動を回復させる作用を持つことがわかった。
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[Publications] Kohno T.,Okagaki,T.,Kohama,K.and Shimmen,T.: "Pollen extract support the movement of actin filaments in vitro" Protoplasma. 161. 75-77 (1991)
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[Publications] Kohamna,K.,Kohno,T.,Okagaki,T.and Shimmen,T.: "Role of actin in the myosinーlinked regulation of ATPーdependent interaction between actin and myosin of a lower eukaryote,Physarum polycephalum" J.Biochemistry. 110. 508-513 (1991)
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[Publications] Yamashita,H.,Sugiura,S.,Serizawa,T.,Sugimoto,T.,Izuka,M.,Katayama,E.and Shimmen,T.: "Sliding velocity of isolalted rabbit cardiac myosin correlates with isozyme distribution" American J.Physiology.
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[Publications] Shimmen,T.: "Mechanism of cytoplasmic streaming and amoeboid movement" Advances in Comparative and Environmental Physiology. 12. 172-205 (1992)
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[Publications] 新免 輝男: "現代植物生理学 4 環境応答" 朝倉書店,