1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03229108
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
橋元 良明 東京大学, 新聞研究所, 助教授 (50164801)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉井 博明 文教大学, 情報学部, 教授 (10146269)
広井 脩 東京大学, 新聞研究所, 助教授 (80092310)
白井 英俊 中京大学, 情報科学部, 助教授 (10134462)
荻野 綱男 筑波大学, 文芸言語学系, 助教授 (00111443)
三上 俊治 東洋大学, 社会学部, 助教授 (00114661)
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Keywords | 情報社会 / 情報行動 / 情報操作能力 / 日本語ワ-プロ / マンーマシン・インタフェ-ス / マンーマツンーマン・インタフェ-ス / 社会的脆弱性 / 情報システム |
Research Abstract |
本班は、平成3年度a)情報行動グル-プとb)情報病理(社会的脆弱性)の2グル-プに分かれて研究を実施した。前者はさらに(1)メディア班、(2)言語行動班、(3)マン=マシ-ン=インタ-フェイス班に分かれ研究活動を行なった。まず、1)「情報行動・メディア班」では、個人レベルでの情報関連の行動・意識の実態を把握し、通時的比較に耐える基礎デ-タを収集するため、東京都住民を対象にアンケ-ト調査を実施した(N=664)。また、情報行動と諸要因の関連分析のため、補足的に大学生調査も行なった(N=432)。前者から、情報行動の5つの類型を抽出し、情報機器所有の潜在構造を分析した他、情報に関する諸意識、性差、情報機器操作能力等の実態を把握・分析した。後者から、様々な性格特性とビデオ、ファミコン利用との関連を分析した。2)「言語行動班」では、学生114人を対象にワ-プロに関するアンケ-ト調査を行ない、学生は大学時代にワ-プロを利用し始めるが、正書法に対する意識が確立されておらず、ワ-プロが変換した結果を無自覚に受け入れる傾向がある、等の知見を見いだした。3)「マン=マシ-ン=インタ-フェイス班」では、人間と計算機とがより円滑なコミュニケ-ションを行うための考察、および提言を行うことを目的とした研究を実施し、インタ-フェ-スの形態に拘らず、円滑なコミュニケ-ションには「文脈」の扱いが本質的であり、マンマシンに比べマンーマシンーマン・インタフェ-スに現在欠けている伝達手段・形態の一つである画像的イメ-ジをコミュニケ-ションに組み込むことにより、よりよいマンーマシンーマン・インタ-フェ-スの実現のためのモデルを考察した。4)「情報病理(社会的脆弱性)グル-プ」では、1991年9月27日の台風19号を例にとり、情報システムにどのような被害が発生し、それがどのような社会的影響を与えるかを検証した。また、情報システムの障害や事故が企業活動に及ぼす影響について質問紙調査を行なった。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 白井 英俊: "白然言語処理における状況依存性" 電気関係学会東海支部連合大学講演論文集. S102-S104 (1991)
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[Publications] 戸田 正直,樋口 一枝: "社会的機能としてみた言語行動" 日本認知科学会第8回大会発表論文集. 120-121 (1991)
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[Publications] 橋元 良明他: "1991年情報行動の実態ー東京都住民・大学生調査報告" 東京大学新聞研究所紀要第46号. 46. (1992)
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[Publications] 中村 功: "電話の日常化と現代の人間関係" 平成3年度情報通信学会年報. (1992)
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[Publications] 橋元 良明: "世の中が早口になっている" 東京大学新聞研究所紀要第45号. 45. 93-117 (1992)
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[Publications] 重点領域研究「情報化社会と人間」第II群事務局・総括班編 橋元 良明他: "第II群「高度情報化社会における人間行動の変化」成果報告集" (重点領域研究第II群事務局・総括班), (1992)
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[Publications] 橋元 良明(共著): "ポップ・コミュニケ-ション" パルコ出版, ( 1992)