1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03234210
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
湯浅 秀男 名古屋大学, 工学部, 助手 (10191470)
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Keywords | 自律分散システム / 大域的秩序 / ト-タルシステム / ベクトル場 / 位相構造 / 勾配系 / ポテンシャル関数 / 運動パタ-ン発生器 |
Research Abstract |
一般に大規模・非線形システムを制御することは難しいが,そのサブシステムを制御することは比較的容易である.この考え方に基づき,自律分散システム(制御)の協調と大域的秩序形成に関して,非線形微分方程式モデルを用いてその特徴・性質を把握し,定式化とその具体的な応用に関する研究を行った. まずシステム制御における「自律分散」の役割について考察し,自律分散的なシステムの捉え方についての我々の考え方をまとめた(第20回制御理論シンポジウム).自然界のシステムと人工のシステムを比較することにより,自律した冗長なサブシステムの協調による全体の制御が,「自律分散」による利点(多様性,柔軟性,耐故障性など)を実現するために重要であることを示した.多様性,柔軟性,耐故障性などの性質は,結局はシステムの冗長性に由来するため,その冗長性を利用する自律分散システム理論を構築すればよいことが明確になった.そのためにはシステムのモデル化法が重要であり,これまでの機能分割によるシステムのモデル化はシステムの冗長性を利用する「自律分散」システムには向かないことを明らかにした. 昨年度の本研究課題において,サブシステムの協調に関する成果を得た.今年度は,システムの協調を目的や外部環境の変化にあわせて,ふさわしく分岐させる方法について研究を進展させた.具体的に,四足動物の移動パタ-ンはその速度によってきまり,遅い速度から順に“ウォ-ク",“トロット",“ギャロップ"と変化する.そこで,分岐現象を利用してこれらのパタ-ンを発生する自律分散システムを構成し,シミュレ-ションによりその動作を確認した(ロボティクス・メカトロニクス講演会 '91,第30回SICE '91学術講演会,計測(自動制御学会論文集).
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 湯浅 秀男: "システム制御における「自律分散」の役割" 第20回制御理論シンポジウム資料. 89-94 (1991)
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[Publications] 湯浅 秀男: "運動パタ-ンの生成と自己組織化" ロボティクス・メカトロニクス講演会 '91講演論文集(Vol.A). 217-222 (1991)
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[Publications] 湯浅 秀男: "動的パタ-ンの生成" 第30回SICE '91学術講演会予稿集. 861-862 (1991)
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[Publications] 湯浅 秀男: "分岐現象を用いた多様なパタ-ンを生成する自律分散システム" 計測自動制御学会論文集. 27. 1307-1314 (1991)
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[Publications] 湯浅 秀男: "発振器によるパタ-ン発生器と四足歩行システムとの協調" 文部省科学研究費補助金重点領域研究[204]「自律分散システム」第2回全体講演会論文集. 9-14 (1992)
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[Publications] 湯浅 秀男: "拡散方程式による空間的な大域的秩序形成過程とパタ-ン認識" 文部省科学研究費補助金重点領域研究[204]「自律分散システム」第2回全体講演会論文集. 47-52 (1992)