1991 Fiscal Year Annual Research Report
核酸の構造と機能研究のための新しい糖骨格を持つヌクレオシドの合成研究
Project/Area Number |
03242201
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大類 洋 東北大学, 農学部, 助教授 (20100050)
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Keywords | 4C'ーメチル核酸 / 糖修飾核酸 / ピラノ-ス核酸 |
Research Abstract |
核酸の機能と構造の関係を更に明かにする目的で、これまでに存在しなかった新しい核酸として(1):4'位にHの代わりにCーC結合の置換基で修飾されたもの、(2):フラノ-スの代わりにピラノ-ス骨格を有する核酸をデザインそ、それらの一般的合成法の開発研究を行なった。具体的には(1)は、Dーグルコ-スを原料として1、2:5、6ーダイアセトンーDーグルコ-スとしこれをアロ-スとし更に1、5ージアルデヒドーDーリボ-スとしこれにホルムアルデヒドをアルド-ル縮合、クロスカニッツアロ反応させ4ーヒドロキシメチルーDーリボフラノ-ス誘導体とした。更に選択的ベンジル化、ヨ-ド化、ラジカル還元等、官能基を化学修飾 して3、5ージーOーベンジルー1、2ーOーイソプロピリデンー4CーメチルーαーDーリボフラノ-スを合成した。1、2ーOーイソプロピリデン基をアセトリシスして1、2ージーOーアセチルーβーDーリボフラノ-ス誘導体として、アデニン、及びチミンと縮合させヌクレオシドとし、更に糖部の脱保護を行い、4C'-メチルアデニシン及び4C'ーメチルーβーDーリボフラノシルチミンを合成した。これにより4C'ー化学修飾核酸類の一般的合成法を確立した。 一方(2)はメチルーαーDーグルコピラノシドを原料として4、6ーOーベンジリデン化引き続き2、3ーエポキシ化を行い、メチルー4、6ーベンジリデンー2、3ーアンヒドローαーDーアロピラノシドとし、これをアデニンと炭酸カリウム・クラウンエ-テルを触媒としてジメチルホルムアミド中反応させることにより、ピラノ-スの2位にβ配位に核酸塩基を導入する事が出来、目的とするピラノ-ス骨格をもつ核酸合成の道を拓いた。
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[Publications] Hiroshi Ohrui: "Synthetic Study on 4C'ーMethyl nucleosiles,Part1,Synthesis of 4CーMethylーDーribofuranose Derivative" Nucleic Acids Symposium Series. 25. 1-2 (1991)
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[Publications] Toshiaki Waga: "Synthesis of 4C'ーmethyladenosine and 4C'ーmethylーβーDーrifofuranosyl Tymine" Bioscience.Biotechnology,and Biochemistry. (1992)