1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03245109
|
Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
上島 紳一 関西大学, 文学部, 助教授 (10184920)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大庭 脩 関西大学, 文学部, 教授 (50067451)
園田 浩一 姫路獨協大学, 一般教育部, 助手 (40221345)
|
Keywords | 画像デ-タベ-ス / オブジェクト指向 / 知識ベ-ス / 復元 / 画像処理 |
Research Abstract |
本年度は、(A)研究支援システムのモデリング、(B)画像処理技法の検討、(C)空値デ-タの扱いの検討、(D)OODBMSへの部分的な実装、のそれぞれの方向について研究を実施した。 (A)木簡研究者の要求に応じたシステムを設計する為の要求調査システムを作成した。このシステムの利用を木簡研究者に依頼し、知識ベ-スシステムが備えるべき処理・検索機能について検討し、一般の資料復元研究支援に適用可能なデ-タベ-スモデルとしてシステムをモデル化した。システムの全体構造は、オブジェクト指向デ-タベ-スシステムにより表現している。支援システムにおいてはデ-タベ-ス検索機能に加えて画像処理メソッドの扱いが重要であり、また、複数の木簡の関係付けに型の異なるオブジェクトのリンク機能が不可欠である為、スキ-マ構造の検討を行った。 (B)簡単な類似画像検索を可能にする為、文字の幾何学パラメ-タや文字認識で用いられるパラメ-タ、画像の類似度などを実験的に計算し、画像の特徴抽出を試みた。また、利用者が文字の起筆部、終筆部の特徴から文字を検索する手法をシステムに実装し、この手法について台湾中央研究院歴史語言研究所及び中国甘肅省博物館の研究者との間で意見を交換した。また、OODBMSの全体のスキ-マ設計のうち特に画像デ-タの部分に焦点を当て、クラス構造と階層を提案した。 (C)オブジェクトアクセスの高速化を図る為の階層として属性値に空値が多いデ-タに対して属性値の空値度に応じたクラス階層構成法を提案した。この方式は、高速なデ-タ処理を可能にしながらデ-タ更新、追加が容易である、などの特徴を持ち、画像処理や知識処理に含まれる複雑な処理を実行したり、問い合わせを繰り返し実行することの多いデ-タに対して有効であることを示した。 (D)ワ-クステ-ション上のOODBMSへ部分的デ-タの実験的な実装を行った。
|
-
[Publications] 上島 紳一,園田 浩一,大月 一弘: "欠落デ-タを含む木簡デ-タベ-スのクラス階層化" 情報処理学会研究報告. 91ー93. 11-16 (1991)
-
[Publications] 上島 紳一,園田 浩一,大月 一弘: "資料復元研究支援デ-タベ-スのモデル化" 電子情報通信学会技術研究報告. 91ー22. (1992)
-
[Publications] 上島 紳一,園田 浩一: "木簡画像デ-タのクラス階層化" 知識科学A04班研究会報告書. 1-16 (1991)