1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03258204
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渋谷 正史 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10107427)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東條 有伸 東京大学, 医科学研究所, 助手 (00211681)
福井 泰久 東京大学, 医科学研究所, 助手 (00181248)
|
Keywords | チロシンキナ-ゼ / 受容体 / シグナル伝達 / 細胞同期 / 減数分裂 / 複合体形成 |
Research Abstract |
1.細胞周期(減数分裂期)に発現するMakキナ-ゼの解析. 我々が初めて単離したキナ-ゼで,mRNAレベルでは精巣特異的に発現が見られること、パキテン期前後で強く発現することをこれまで示してきた。今回は特異抗体を調製し,産物の分子量,局在,キナ-ゼ活性などを詳しく調べた。まず,ウエスタンブロット法などにより,Makタンパクを60kDa,66kDaの2種のペプチドとして同定した。これらは思春期前後から精巣に発現する。主に細胞質に局在し,後期パキテン期細胞画分に最も高いが,一倍体期では速やかに消失する。 免疫沈降法,グリセロ-ル密度匂配遠心法などから,Makは210kDa,40kDaの2種類の細胞タンパク質と複合体を形成し,210kDaをin vitroで効率よくリン酸化することが明らかとなった。これらのタンパク質の性質を明らかにすることは,減数分裂の理解に重要と考えられ,分子クロ-ニングを準備中である。 2.新しい受容体型キナ-ゼ遺伝子fltの解析. 我々がv‐rosをプロ-ブとして単離した受容体型遺伝子で,fms/PDGFR/kitグル-プの新しいメンバ-である。これまでの解析から,胎盤,肺,脳,肝など広く正常組織に発現することが示された。今回,特異抗体の調製と,高発現培養細胞株の樹立に成功し,それによりFltタンパクは170〜180kDaバンドとして検出された。リガンドの検索に有用と考えられる。さらに,肝組織を例にとり,肝実質細胞,非実質細胞いずれにfltが発現するかを検討したところ,非常に興味あることに非実質細胞に限局して発現することが明らかとなった。その生理的役割を調べる上で重要な知見と考えられる。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] M.Hino: "Un regulated expression of the erythropoietin receptor gene in a murine erythroleukemia cell line caused by insertion of Spleen Focus‐Forming Virus long terminal repeat." Mol.Cell.Biol.11. 5527-5533 (1991)
-
[Publications] T.Seki: "Isolation and characterization of cDNA for an androgen‐regulated mRNA in flank organ of hamsters." J,Invest.Dermatol.96. 926-931 (1991)
-
[Publications] K.Yamamoto: "An EcoRI RFLP downstream of the human c‐myc Gene." Nucleic Acid Res.(1991)
-
[Publications] Y.Misawa: "Amplification and rearrangement of melF/CD43 (leukosialin)gene encoding a highly glycosylated membrane protein gp 120 in Friend erythroleukemia cells." Oncogene. (1991)
-
[Publications] Y.Fukui: "Requirement of p13 kinase modification for its association with p60^<src>." Mol.Cell.Biol.11. 1972-1979 (1991)
-
[Publications] K.Inokuchi: "A Possible Correlation between the Type of bcr‐abl Hybrid Messenger RNA and Platelet Count in Philadelphia‐Positive Chronic Myelegeneous Leukemia." Blood. 78. 3125-3127 (1991)