1991 Fiscal Year Annual Research Report
枯草菌グルコン酸オペロンのリプレッサ-蛋白質の構造と機能
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03259216
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Research Institution | Fukuyama University |
Principal Investigator |
藤田 泰太郎 福山大学, 工学部, 教授 (40115506)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 健一 福山大学, 工学部, 助手 (20230732)
三輪 泰彦 福山大学, 工学部, 助手 (00219833)
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Keywords | 枯草菌 / リプレッサ- / オペロン / 遺伝子発現 / グルコン酸 / 異化 / DNA結合 / ドメイン |
Research Abstract |
本課題遂行のため、グルコン酸オペロンのリプレッサ-(GntR)蛋白の結晶化、分子遺伝学詣なGntR蛋白の機能ドメインの解析、およびGntR蛋白のDNA結合のキネテックスの解析の3手法を採用している。各々の手法で得られた成果を箇条書にする。 1.Brennan博士との共同研究のGntR蛋白の結晶化では、最近PEG溶液からかなりの良好な結晶が得られたが尚小型である。X線解析に耐える大きさの結晶を得るべく努力している。 2.分子遺伝学的方法でGntR蛋白のDNA結合ドメインを解析した成果を述べる。欠失解析の結果DNA結合能にはN末側の71アミノ酸が必要であることが明らかになった。つぎに、クロラムフエニコ-ル耐性をグルコ-ン酸で誘導可能として系で、ヒドロキシルアミン処理により多数のGntR方異を得た。この中でGntR給白の安定性に影響しない変異をSDSーPAGEにより選抜し、その変異gntRの塩基配列を決定することにより方異蛋白の置換アミノ酸を同定した。その結果、4種のDNA結合能に影響する点変異の同定に成功はた。Leuー43変異はGntRのDNAへの結合能を完全に欠失させ、他の点変異(Thrー66,Lysー74とGlnー75)は、DNA結合能を野生型に比して低下させた。これらの方異はすべてGntRフアミリ-の保存領域に存在した。従って、GntRのDNA結合ドメインはN末端側に存在し、特にこのフアミリ-の保存領域がDNA結合能に重要な役割を果していることが類推できた。 3.GntR蛋白のDNA結合のキネテックスの解析により、この蛋白のオペレ-タDNAへの結合能は誘導物質たるグルコン酸あるいはグルコノーδーラクトンが存在すると特異的に阻害されるが、逆にオペレ-タ-配列を持たないDNAへの結合能が誘起されることが判った。
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Research Products
(1 results)