1991 Fiscal Year Annual Research Report
神経細胞死を防ぐ新しい興奮性アミノ酸受容体阻害剤の開発
Project/Area Number |
03263201
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
吉井 清哲 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (30125364)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 仁 北海道大学, 薬学部, 助手 (70088863)
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Keywords | 神経細胞死防御薬 / 電気生理学 / 培養細胞 / 興奮性アミノ酸受容体 |
Research Abstract |
スチルベン誘導体、DIDS試薬中に含まれる不純物から、グルタミン酸受容体サブタイプ、カイニン酸受容体および代謝型グルタミン酸受容体を選択的に阻害する化合物を精製した。精製は、HPLCおよび薄相クロマトグラフを組み合わせ、逆層系で行なった。精製物は、HPLC、薄相クロマトグラフの両者で異なるモ-ドで展開し、単一物であることを確認した。現在、精製物の構造は機器分析により決定の過程にある。 精製物の薬理作用は、細胞電位固定法を用いて測定した各種グルタミン酸受容体アゴニストに対する阻害効果および培養神経細胞に対する神経細胞死防御効果から評価した。本精製物は、ラット海馬培養神経細胞の各種グルタミン酸受容体サブタイプ中、カイニン酸応答のみを選択的に抑制した。また、ラット脳mRNAを翻訳したアフリカツメガエル卵母細胞のカイニン酸応答および代謝型グルタミン酸受容体応答を抑制したが、NMDA応答、AMPA応答は抑制しなかった。さらに、本精製物はマウス培養神経細胞をカイニン酸による神経細胞死から防御した。以上の結果から、本精製物は神経細胞死防御薬の開発に重要であると考えられる。 本精製物は、AMPA/カイニン酸受容体(AMPA、カイニン酸の両者に応答する;三品教授(新潟大学脳研)より特異的mRNAを御供与いただき、アフリカツメガエル卵母細胞に発現させた)の応答も抑制した。このことは、遺伝子的研究ではまだ発見されていないカイニン酸受容体(AMPAには応答しない)が存在することを示している。本精製物は、このカイニン酸受容体精製にも有用であると考えられる。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] K.Yoshii,S.Takenaka and H.Nakayama: "Novel Kainate receptor blockere protect cultured mouse hippocampol neurons against neural deuth." 投稿準備中.
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[Publications] K.Yoshi,M.Takakuri and K.Kurihara: "Ion channels of Silkwarm moth(Bombyx mori)antennae incoporated into planen lipid bilayer" Comp.Biocham.Physiol.101A. 209-212 (1992)
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[Publications] M.Etoh and K.Yoshii: "Electrical respronsis of Xenopus oocytes to Various amino aids"
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[Publications] 吉井 清哲,栗原 堅三(中村 良,川岸 舜朗 編): "食品分析学" 文永堂出版, 285 (1991)