1991 Fiscal Year Annual Research Report
個人の生活意識の変化と新しい組織原理の形成に関する比較社会学的研究
Project/Area Number |
03301021
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
小林 幸一郎 東洋大学, 社会学部, 教授 (10057995)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井出 裕久 文理情報短期大学, 講師 (50223128)
宮田 正夫 武蔵大学, 人文学部, 講師
坪井 健 駒沢大学, 文学部, 助教授 (00119108)
田中 豊治 東邦大学医療短期大学, 助教授 (60183464)
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Keywords | 生活意識の変化 / 個人化 / 個人のライフコ-ス / 組織編成原理 / 組織間ネットワ-ク / 組織のライフコ-ス |
Research Abstract |
補助金交付の決定通知以来、われわれは研究計画の具現化に向けてより一層精力的、意欲的に取り組んでいる。「本年度の研究実施計画」に列挙している5項目のうち、既に次の4つについては実施してきている。 まず(1)「コンセプトの再検討」については、ON(onganization network)研究会を何度も開催して、計画全体の見直し、コンセプトの共通理解と共有化を図ってきた。(2)の「作業仮説の検討と重点項目づくりの作成」に関しても、分析枠組の基本構想づくり、新しい組識モデルの確立、構成要素の設定など、これらの精緻化・操作概念化を最優先課題として検討してきた。そして従来の徹底した効率追求型の機能主義的組織原理に対して、「個人の生活意識の変化」(新しいライフスタイルの追求)に根差した新しい組織編成原理のありかたにかなり詳細な仮説的考察を加えてきた(例えば、メセナ、ボランティア活動、ワ-カ-ズ・コレクティブ、自主的政策研究会、まちづくり協議会などに対して)。 そこで次の段階として、(3)「ある特定の地域、企業、自治体、ボランタリ-組織を選択」し、われわれのモデルに比較的近い調査対象地を見出して来なければならない。そのために既にいくつかのフィ-ルドに(4)「聞取り調査」を実施してきた。例えば、旭川市の地域福祉組織、新居浜市、米沢市、山形市、加須市、足立区など。さらに3月中には、調査可能な事例を求めて、関東近郊はもちろん、四国・広島方面、名古屋、大阪方面、静岡・山梨方面にもヒアリングに行く予定である。 現在、アンケ-ト調査表の作成および印刷に従事しており、対象地が決定次第、最後の“計画"である(5)「アンケ-ト調査」も実施し、個人へのデプス・インタビュウ-なども重ね、かなりインテンシィブにして本格的な実証的研究に着手していく計画である。
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