日本近世における差別と諸身分

1991 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 03301042
• Research Institution: Osaka University
• Principal Investigator: 脇田 修 大阪大学, 文学部, 教授 (50027968)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 横田 冬彦 神戸大学, 文学部, 助教授 (70166883) ; 高埜 利彦 学習院大学, 文学部, 助教授 (90092254) ; 松尾 寿 島根大学, 法文学部, 教授 (50032610) ; 吉田 伸之 東京大学, 文学部, 助教授 (40092374) ; 藤本 清二郎 和歌山大学, 教育学部, 助教授 (40127428)
• Keywords: 差別 / 身分 / 被差別民 / 芸能 / 非人 / 皮多

Research Abstract

今年度は、研究代表者および分担者が各自の役割分担に応じて、各地で近世の被差別民の多様なあり方と権力による身分的位置づけについて史料調査を進め、関係史料の蒐集と撮影・筆写等による収集を進めた。また各自の調査・研究については、代表者(脇田)・中川のもとで、統轄・管理を行なった。また脇田・中川のもとで、日本各地の地誌類・雑誌の検索を、大阪大学院生の協力を得て行っている。この成果についてはなるベく早い段階に、各分担者に堤供する予定であるが、現在科研費で購入したパ-ソナル・コンピュ-タ-を使って、分類整理を進めている。また、今年は代表者・分担者全員による研究会を開くことはできなかったが、部落問題研究所の大会や、「身分的周縁」研究会等の折に、調査の進渉状況や進め方についての打ちあわせを行った。また、「身分的周縁」研究会は、研究代表者・分担者の大部分が重復して組識されており、この会においても当研究の一部の報告がなされている。昨年十月の「身分的周縁」研究会では、分担者の横田冬彦氏が報告を行っている。この研究会は、来たる四月にも開催されることになっており、研究代表者・分担者多数の出席が予定されている。この会後には、別に席をもうけて、当研究の代表者・分担者による打ちあわせの会を開くことになっている。この席上、各自の研究の進渉状況の報告と、来年度に向けての予定を立てることにしている。全体として、今年は各研究者の基礎的調査研究を進めてきた。そのデ-タ処理も同時に進行している。来年度はこれを基により一層の分折を進めていきたい。

Research Products

• [Publications] 村田 路人: "役の実現機構と夫頭・用聞の役割" 日本史研究. 349. 1-30 (1991)
• [Publications] 脇田 修: "『河原巻物の世界』" 東京大学出版会, 304 (1991)