1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03301054
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
表 章 法政大学, 文学部, 教授 (20061004)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
落合 博志 法政大学, 第二教養部, 専任講師 (50224259)
表 きよし 国士舘短期大学, 専任講師 (30214224)
山中 玲子 東京大学, 留学生センター, 専任講師 (60240058)
樹下 文隆 国文学研究資料館, 助手 (70195337)
竹本 幹夫 早稲田大学, 文学部, 助教授 (90138181)
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Keywords | 能番組 / 能組 / 演能記録 / 狂言番組 |
Research Abstract |
1.本研究は演能記録の調査・整理が基礎である。法政大学能楽研究所がフィルムに収集ずみの各地の番組のうち、江戸中期以前の分を優先して写真に引き伸ばし、代表者(表章)・分担者に割り当て、それを所定の形式に整理してフロッピーに収納する作業を、平成3年9月から開始した。数十年間にわたる大量の資料が多いので、明年度に持ち越す分が多いが、「将軍宣下能番組」「尾張藩御成能番組」「雲上散楽会宴」(禁中能番組)など、すでにフロッピーへの収録を完了した資料も十種を越える。 2.成果の一つが『能楽研究』16号に表章の個人名で発表した「南都両神事能索引」(227頁)で、これは本研究の重要な調査対象たる「薪能番組」と「若宮祭能番組」に基づき、演能記録整理のサンブル提示と、諸番組に現れる役者(大半は名のみで姓なし)の姓や年代を把握する手掛りとすることを意図したものである。 3.その索引の成果、および調査ずみの番組をも踏まえて、『武鑑』や各種の名鑑類に名の出る江戸時代の能役者の索引を表章が作り、分担者にコピーして配布した。今後の番組整理の便宜のためであるが、能楽研究全般に有益な資料なので、番組整理の進捗に応じて増訂し、適当な機会に公表する予定である。 4.全国各地の演能記録の調査・蒐集も本研究の重要な一面であり、熊本県菊池市の個人蔵の熊本藩のまとまった能番組、同菊池松囃子能番組、大和郡山市柳沢文庫蔵の元禄前後の江戸城の能組、岩国市徴古館蔵の毛利藩の能組、寝屋川市の岡家(旧ワキ方)蔵の薪能番組、京都個人蔵の近江での江戸後期の能組等を調査し、その大半は撮影もできた。ただし、調査のほとんどが年度後半だったのと経費の関係で、それらを本研究に生かす仕事は明年度以後になる。
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Research Products
(1 results)