1992 Fiscal Year Annual Research Report
文学及び美術に表現された庭園についての比較文化的研究
Project/Area Number |
03301061
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
阿部 良雄 東京大学, 教養学部, 教授 (60012465)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
持田 公子 東京造形大学, 造形学部, 助教授
岩佐 鉄男 東京大学, 教養学部, 助教授 (50203360)
船曳 建夫 東京大学, 教養学部, 助教授 (90165457)
小林 康夫 東京大学, 教養学部, 助教授 (60153623)
横田 正 東京大学, 教養学部, 教授 (80012417)
|
Keywords | 庭園 / 建築 / 空間構成 / 環境 / コンピューター画像 |
Research Abstract |
平成4年度は、研究会分担者の個別的研究をいっそう進めるとともに、地域、美術、文学のグループごとに連絡をとりあって研究をまとめていった。そのひとつの成果が12月9日に東京大学教養学部で開かれたシンポジウム「庭園とその表象」であり、大阪市立大学教授小西嘉幸氏を特別講師として迎え、研究分担者からは芳賀徹、横山正、阿部良雄が参加して、古代ギリシアから近代日本にいたる西欧および東洋の文学・美術に表された庭園をめぐって、活発な議論が展開された。このシンポジウムにはパネリスト以外にも多くの研究分担者が参加しており、実質的には2年間の研究を総括する機会ともなった。また、同じ12月9日から平成5年2月26日まで東京大学教養学部美術博物館において、研究分担者のひとり横山正が撮影した写真の展覧会「庭園逍遥」が開催された。こはれヨーロッパ、イスラム、中国に現存する庭園の写真展で、各地域に存在する実際の庭園についてのわれわれの研究の一端を示すものである。このように本年度は、実際の庭園を踏まえつつ文学・美術に表現された庭園を比較文化的に研究するという、本研究の目的が十分に果たされたものと考えられる。これらの成果は別冊の研究成果報告書にまとめられている。また個別研究およびグループ研究の中で蓄積されたさまざまなデーターは、ビデオおよび写真の映像情報、コンピューターの画像・文字情報の形で保存され、今回の研究で明らかになったいくつもの問題を今後解明していくのにきわめて有効に利用しうるものと期待される。
|
Research Products
(8 results)
-
[Publications] 横山 正: "ヨーロッパの駅の矜持" S&E. 13. 9-14 (1992)
-
[Publications] 芳賀 徹: "小説挿絵のたのしみ" 美術博物館ニュース. 26. 4-6 (1991)
-
[Publications] 義江 彰夫: "日本における神仏習合形成の社会史学的考察" 中国ー社会と文化. 7. 23-52 (1992)
-
[Publications] 小林 康夫: "大地論序説3ーポプラの樹とパンの身ーパウル・ツェランの大地" ルプレザンタシオン. 3. 54-61 (1992)
-
[Publications] 岩佐 鉄男: "東京の夏の《龍安寺》" ルプレザンタシオン. 2. 131-133 (1991)
-
[Publications] 藤井 恵介: "絵画史料をどう読むかー建築史と美術史の立場そして共通の視点ー" 建築史学. 19. (1992)
-
[Publications] 阿部 良雄: "ボードレール全集" 筑摩書房, (1993)
-
[Publications] 持田 公子(季末子): "絵画の思考" 岩波書店, (1992)