1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03301081
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
寺西 重郎 一橋大学, 経済研究所, 教授 (70017664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保庭 眞彰 一橋大学, 経済研究所, 教授 (70111698)
高木 信二 大阪大学, 経済学部, 助教授 (20226749)
幸村 千佳良 成蹊大学, 経済学部, 教授 (80138536)
伊藤 隆敏 一橋大学, 経済研究所, 教授 (30203144)
浅子 和美 横浜口立大学, 経済学部, 助教授 (60134194)
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Keywords | 国際金融システム / 累積債務問題 / 公的資金フロ- / シンジケ-ト・ロ-ン / 世界資金需給 |
Research Abstract |
「国際金融システム」担当グル-プは,高木が中心となって公的資金フロ-の動向とその仲介機関としての地域開発銀行の役割の分析を行なっている。また寺西は1930年代以降の国際資金フロ-のメカニズムを分析し、債券からシ・ロ-ンへという資金調達手段の変化の原因を探ろうとしている。 「ISバランス・モデル」担当グル-プは、久保庭を中心となってバロ-・マ-ティン・モデルを拡張した世界的ISバランス・モデルの推計を行いつつある。アメリカ・西ヨ-ロッパ・東アジアの3地域について、それぞれ主要数カ国の貯蓄・投資デ-タから地域ごとの貯蓄投資の時計列を推計し、これに基き地域の貯蓄投資層函数(説明変数は地域GDDおよび日米独の長期実賃金利の加重平均値等)を推計するという作業である。これに関連して深尾は3国モデルでの賃金フロ-の理論分析をえた浅子と福田は対外債務のサスティナビリティに関する理論的・実証的分析を行いつつある。幸村は直接投資のフロ-とISバランスの関係を実証的に検討している。 「時系列分析」担当グル-プは、伊藤を中心に日米独の3カ国について簡単な時系列マクロ・モデルを作成し検討した(目次デ-タによる)。今後このモデルに金利の国際的連関構造と為替レ-トの決定メカニズムを導入することにより、短期的な資金循環の3国モデルが耕築されることとなる。 世界ISバランス・モデルおよび時系列による3国モデルの双方について、さまざまなシミュレ-ション、分析が予定されている。なお、田中、高橋はこうしたモデルにかかわる基礎的な統計理論上の諸問題の分析にたづさわっている。
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[Publications] 寺西 重郎: "累積債務問題の歴史的構図" 『金融』. (1992)
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[Publications] 田中 勝人: "An Alternative Approacl to the Asymptotic Theory of Spurious Regression,Cointegration and Near Cointegration" 『統計数理研究所共同研究リポ-ト』. 31. 43-76 (1991)
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[Publications] 高木 信二: "公的資金フロ-" 関西経済研究センタ-報告書. (1992)
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[Publications] 浅子 和美,伊藤 隆敏(with kazunori Sakamoto): "The Rise and Fall of Defiicf in Japan:1965ー1990" Journal of Japanes and Internatinel Ecmnics. 5. 451-472 (1991)
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[Publications] 福田 慎一: "Exchange Maket latevention under Multitele Solutims" Journal of Econmic Dynamins and Cantul. 15. 339-352 (1991)
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[Publications] 伊藤 隆敏: "経常収支の変動分析ー第2プラザ合意は必要か" 『ESP』. 14-20 (1992)
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[Publications] 寺西 重郎: "『工業化と金融システム』" 東洋経済新報社, 258 (1991)
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[Publications] 高木 信二(編): "Handbook of Japanese Caprtal Market" Basil Blackwell, (1992)