1991 Fiscal Year Annual Research Report
超伝導マグネットを用いた高エネルギ-宇宙粒子線の起源とその相互作用の研究
Project/Area Number |
03302014
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
荒船 次郎 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (80013415)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾形 健 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (50107471)
嶽 鐘二 神戸大学, 理学部, 助手 (80030774)
宮村 修 広島大学, 理学部, 助教授 (80029511)
奥田 治之 宇宙科学研究所, 教授 (50025293)
山本 明 高エネルギー物理学研究所, 助教授 (30113418)
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Keywords | 一次宇宙線の組成 / 高エネルギ-重イオン反応 / 宇宙線観測用軽量超伝導マグネット |
Research Abstract |
気球捨載用として軽量で且つ立体角の大きな超伝導マグネットを作製し.これと位置分解能の優れたエマルションチェンバ-とを連動した装置により広いエネルギ-領域の一次宇宙線を直接観測し.宇宙線の起源並びに高エネルギ-重一次線による核反応る調べることがこの研究の目的である. 本年度は当初の計画に従って観測装置の要となる軽量ソレノイド型超伝導マグネット本体の基本設計並びに製作のための準備を行った.設計の概要は次ぎの通りである: 1) 超伝導マグネットの設計. 軽量.薄肉.大立体角のため.空芯薄肉ソレノイド型とし.諸元は内径1m.コイル長1.3m.定格電流520A.インダクタンス6.03H.中心磁場1.2T.蓄積エネルギ-815KJである.線材は両端に膨らみを持ち.クェンチ時の発熱.伝播及び冷却を考慮してアルミ安定化NbTi/Cu超伝導線を用いる.ソレイノイド内の磁場の均一化のために中央部は4層.両端部は8層で構成される. 2) 永久電流スイッチの設計. 永久電流スイッチはマグネットと閉回路を構成することにより超伝導状態時に電源を切ってもマグネットには電流が流れるようにするもので.超伝導線とヒ-タ-を用いた熱スイッチ方式とする. 3) 電流リ-ドの設計. 通常のリ-ド線では熱が放出されず焼損するため.菅状のリ-ド線とし.その中を冷却用のガスを通すことにより対策を図る. 平成4年3月26日に研究会「飛翔体による高エネルギ-宇宙線観測と技術を宇宙線研究所で開催する.
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