1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03304055
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大西 俊一 京都大学, 理学部, 教授 (00025272)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹市 雅俊 京都大学, 理学部, 教授 (00025454)
馬淵 一誠 東京大学, 教養学部, 教授 (40012520)
神谷 律 名古屋大学, 理学部, 助教授 (10124314)
楠見 明弘 東京大学, 教養学部, 助教授 (50169992)
宝谷 絋一 帝京大学, 理工学部, 教授 (80025444)
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Keywords | 細胞生物学 / 生物物理的アプロ-チ / 細胞の形 / ナノメ-タ-計測 / 細胞間接着 / 細胞内小胞輸送 / ヘミデスモソ-ム / カドヘリン |
Research Abstract |
細胞生物学に対する生物物理のアプロ-チの観点から、分担者の研究を整理し発展することを試みた。そして班会議を開いて発表と討論を行った。それぞれの研究は、生物物理的な研究、生化学的な研究、細胞生物学的な研究に分類することができる。 分担者の研究を要約すれば、宝谷紘一は細胞の形とチュ-ブリン、アクチンの関係をモデル膜を用いて、楠見明弘は生体膜の時間分解ナノメ-タ-の計測から細胞生物学への応用を、神谷律は真核細胞の鞭毛とその変異体について振動数分布の考察を、馬淵一誠は細胞分裂期とFアクチンの役割を、尾張部克志は細胞と基質の接着におけるヘミデスモソ-ムの研究を、大西俊一は細胞内小胞輸送における融合と分裂を研究している。これらは生物物理的な研究である。浅野朗はマイオブラストの分化とBFAの効果を、祖父江憲治はカルモジュリンの生化学を、吉岡享はラット脳のプルキニエ細胞の発生を研究している。これらは生化学的研究といえよう。月田承一郎は細胞間接着におけるアクチンなどの役割を、堀田凱樹はショウジョウバエ遺伝子発現の制御を変異体を用いて、児玉隆治は網膜上皮細胞のレンズ形成とギャップジャンクションの関係を、竹市雅俊はカドヘリンの分子生物学とその発生への関係を、桂勳は線虫の発生を変異体を用いて研究している。これらは細胞生物学的な研究といえよう。 これらの研究から、それぞれに必要なタンパク質が同定され、その遺伝子を決定し、その一次構造が明らかにされれば、それらの細胞における機能を生物物理的方法により明らかにされると思われる。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 村田 昌之: "pHーdependent membrane fusion and vesiculation of phospholipid large unilamellar vesicles induced by amphiphilic anionic and cationic peptide" Biochemistry. (1992)
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[Publications] 村田 昌之: "Membrane fusion induced by mutual interaction of the two chargereversed amphiphilic peptides at neutral pH'" J.Biol.Chem.266. 14353-14358 (1991)
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[Publications] Sekimura,T.: "The morphnogenesis of liposomes viewed from the aspect of binding energy" J.Theor.Biol.149. 1350-1355 (1991)
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[Publications] Hotani,H.: "Morphological changes of liposomes caoused by polymerization of encapsulated actin and spontateneous formation of actin bundles" Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.(1992)
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[Publications] 楠見 明弘: "Development of a streakーcameraーbased time resolved microscope fluorimeter and its application to studies of membrane fusion in single cells" Biochemistry. 30. 6517-6527 (1991)
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[Publications] 楠見 明弘: "Effect of alkyl chain unstauration and cholesterol intercalation on oxygen transport in membranes: a pulse ESR spin labelling study" Biochemistry. 30. 8578-8590 (1991)
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[Publications] Asano,K.: "Membrane Interaction of HIV." New York:WileyーLiss,Inc., 8 (1992)
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[Publications] 宝谷 紘一: "暗視野顕微鏡。限界を越える生物顕微鏡ー見えないものを見る" 学会出版センタ-, 15 (1991)