1991 Fiscal Year Annual Research Report
学科系博物館における効果的な自然科学の教育システム開発に関する研究
Project/Area Number |
03306008
|
Research Institution | National Museum of Nature and Science,Tokyo |
Principal Investigator |
大堀 哲 国立科学博物館, 教育部, 部長 (30169057)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 展嗣 国立科学博物館, 動物研究部・昆虫第二研究室, 研究官 (50167326)
斎藤 靖二 国立科学博物館, 地学研究部・地学第一研究室, 室長 (00000133)
武村 重和 広島大学, 教育学部, 教授 (70112159)
酒井 豊三郎 宇都宮大学, 教養部, 教授 (50089778)
坂本 昇一 千葉大学, 教育学部, 教授 (30009500)
|
Keywords | 学社連携 / 科学系博物館 / 教育システム |
Research Abstract |
1.本年度の調査研究では、まず、科学系博物館と学校の連携状況について、各建アンケ-ト調査を実施した。その分析の結果、以下の様な事が明らかになった。(1)全国の科学系博物館関係者は、学校との連携促進を図るためには、博物館活動に対する教師の理解を促進させると共に、博物館自体も積極的に学校団体を受け入れる体制を整えることが重要であると認識している。(2)学校関係者は、児童・生徒の科学に対する興味・関心を高めることを目的に科学博物館を利用していることが多いが、その目的に沿った見学指導が不十分であると認識しており、その効果的な指導法や展示に関する資料、さらに効果的な活用方法についての研修会を強く望んでいる。(3)児童・生徒は、古生物や人類に関しての展示や参加体験型の展示に興味・関心が高いが、科学系博物館の役割や諸活動についての理解は不十分である。 2.以上のアンケ-ト調査の結果を踏まえ、科学への興味・関心や科学系博物館を活用していこうとする意欲を高めるための導入的学習テ-マ、及び学校での学習事項を発展させるための発展的学習テ-マを設定した。さらに、各学習テ-マを、(1)各自に課題を持たせ見学学習への意欲を高める事前学習、(2)自主的に課題の解決を図る見学当日の学習、(3)見学学習についての評価をする事後学習の3段階に分け、科学系博物館を効果的に活用するための学習カリキュラムの開発に取り組んだ。学習カリキュラムは、児童・生徒や学校の実態に配慮し、複数型とする等、柔軟性のある学習コ-スを設定した。さらに、児童・生徒の興味・関心を高め自己教育力を助長するために、人体模型や化石等の標本、電子顕微鏡写真やVTR等の視聴覚資料、学習シ-トを豊富に活用した。
|