1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03402019
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
北村 雅夫 京都大学, 理学部, 助教授 (70004489)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下林 典正 京都大学, 理学部, 助手 (70235688)
冨田 克敏 京都大学, 理学部, 講師 (70025352)
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Keywords | 鉱物 / 歪解析 / 電子顕微鏡 / 超音波計測 |
Research Abstract |
本研究の目的は、ミクロとマクロの両方の立場から岩石・鉱物内部の残留歪みを検出し、天然での鉱物の変形過程を理解することである。さらに、この研究方法を、地球科学的な現象とくに岩石の変形を解析することに応用することを目的としている。本年度は、以下に述べるような研究を主に行った。 1。超音波計測:光学的に歪みをもった鉱物の超音波計測を行いその対応を検討したが、対応は見られなかった。このことから、超音波計測法では、微小な歪みを検知することが因難であることが分かり、クラックなどの大きな歪みの観察にしか有効でないと言える。 2。歪複屈折の研究:鉱物、特にダイアモンドについて、その歪み分布について観察し、歪み複屈折と塑性変形による積層欠陥の関連性について研究した。両者はあまり強い相関がなく、また両者はルミネッスンス法で観察した内部組織との対応も明確ではない。これらのことから、地球深部でのダイアモンドの変形や上昇過程について考察した。 3。変形岩の研究:地震の化石と言われているシュードタキライトの成因について研究を行った。その結果、この岩石は、変形-鉱物の破壊-熔融過程を経て形成したものであることを明らかにした。 4。衝撃変形:衝撃変形の鉱物の組織・組成に与える影響を知るため、天然の隕石の観察や隕石物質の衝撃圧縮実験を行った。その結果、衝撃圧力や試料の空隙率によって部分熔融程度が異なることや、熔融体の組成が全岩石組成に近くなることなどを見いだした。また、これらの研究結果から、コンドライト隕石の成因を考察した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] M.Kitamura: "Growth history of minerals reveled foom morphology and internal textures" Proceedings of the Special Symposium on Aduanced Materials-III Natoya,1991. 15-19 (1992)
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[Publications] T.Fujita: "Shock melting Origon of a troilite-vich clast in the Moorabie chondvite(L3)." Proceedings of NIPR symposiun on Autarctic ineteorites. 5. 258-269 (1992)
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[Publications] M.Kitamura: "A cathodoluminescence microscope and its application to the study of growth zoning of mirurals" Mineralogical Journal.16-2. 89-104 (1992)
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[Publications] 北村 雅夫: "X線マイクロアナリシスから見た惑星構成物質の形成史" Readont. 5. 20-28 (1992)
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[Publications] N.Shimobayashi: "Direct obseruation on the formation of antiphase domain boundories in pigeonite" American Mineralogists. 77. 107-114 (1992)
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[Publications] Y.Syono: "High-pressure Pesearch:Application to Earth and Planetary Sciences" Terra Scientific Publishing Co., 530 (1992)