1991 Fiscal Year Annual Research Report
電子線励起による化合物半導体の選択的結晶成長に関する研究
Project/Area Number |
03402023
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
柊元 宏 東京工業大学, 工学部, 教授 (50013488)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 和彦 東京工業大学, 工学部, 助手 (80202266)
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Keywords | 有機金属 / 分子線エピタキシ- / 電子線 / 選択成長 / 化合物半導体 |
Research Abstract |
本年度は、本研究の中核をなす設備である電子線ビ-ム励起型MOMBE装置について、詳細な設計を行い、これに適したシステムを作製した。また、研究を進めるにあたっての準備として電子線を利用した各種の半導体プロセスについて検討を行った。以下にこれらの概要をまとめる。 1.設計作製した電子線ビ-ム励起型MOMBE装置の主な特徴は次の通りである。(1)10^<ー7>Torr以下の高真空の成膜室を本体として、準備室と結合した系である。(2)電子ビ-ム源は0.5μmφ以下に集束したビ-ムを成長基板上に走査照射できる。(3)III族、V族およびその他の有機金属化合物原料を基板上に導入するためのノズルが備わっている。(4)成膜中に原料からのハイドロカ-ボンの発生・汚染を防止するための水素ラジカル発生装置が付置されている。これに原料ガス供給系を付置して全システムを完成した。 2.本研究を進めるにあたっての準備として、電子線による欠陥の発生、金属膜の描画など電子線を利用した各種の半導体プロセスについて検討を行った。その結果、特に有機金属化合物を原料として使用する場合に、結晶中への炭素の混入の可能性があり、その抑制が重要な課題の1つになることが判明した。現在、その対策として、結晶成長中に水素ラジカルを照射することが有効であると考えているが、炭素を含有しないガリウム原料についても検討し、当初計画のトリエチルガリウムの他に、三塩化ガリウムを使用することもできるようにして、次年度からの本格的な結晶成長に対して万全の準備を行っている。
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Research Products
(1 results)