1991 Fiscal Year Annual Research Report
電子線励起による選択的化学反応を用いた原子オ-ダの材料プロセスの開発
Project/Area Number |
03402024
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
八百 隆文 広島大学, 工学部, 教授 (60230182)
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Keywords | 走査トンネル顕微鏡 / ナノ構造 / 電子線励起プロセス / 選択的化学反応 / 材料プロセス |
Research Abstract |
STMによる選択化学気相成長/エッチング装置を開発した。すなわち、基板交換・導入チャンバ-,基板処理・プロセスチャンバ-,STMチャンバ-から構成される選択化学気相成長/エッチング装置を立ち上げ、種々の雰囲気ガス下におけるグラファイト表面へのアモルファスカ-ボンの堆積とグラファイト表面のエッチングを、STMチップ先端から放射される電子線と気相ガス分子との解離反応を利用して、ナノメ-トルサイズで行った。エッチング及び堆積機構について検討を行い、エッチングはO_2存在下での電子線誘起酸化反応によるもの、堆積はCnHm存在下での電子線誘起解離反応によるものであることを提案した。さらに、HF処理表面が清浄表面と形成することに着目し、フォトルミネッセンス法により、種々のHF処理表面の雰囲気ガスに対する耐化学特性を評価するとともに、STMによりHF処理Si表面の原子配列/結合構造を明かにした。その結果、SiーH,SiーH_2,SiーH_3ボ-ドの存在、(112)ステップ端面がSiーH_2,SiーHで形成されていることなどの新しい知見を得た。次いで,このHF処理Si表面に室温でトリエチルガリウム分子(TEGーGa(C_2H_5)_3)を吸着させ、STMチップと基板(Si)間に存在する高電界(〜10^7V/an以上)によりTEG分子の解離が生ずることを利用してナノメ-トルオ-ダのGaのデポジションに成功した。STMに印加するバイアス電圧依存性、パルス巾依存性、トンネルギャップ間隔依存性を測定し,Gaデポジションのための臨界電界の存在することを明らかにした。現在、AlCl_3ガスによるAlのナノメ-トルオ-ダ堆積,WF_6ガスによる選択エッチングを行っている。
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[Publications] 植杉 克弘: "Nonometerーscale Process Technology on graphite surface by scanning tunneling microscope" Extended Abstracts of the 1991 International Conference on Solid State Devices and Materials. 678-679 (1991)
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[Publications] 植杉 克弘: "Nonometerーscale fabricafion on graphite surfaces by scanning tunneling microscopy" Journal of Ulframicroscopy. (1992)
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[Publications] 小西 智広: "Characferizafion of HFーtreated Si surfaces by photoluminescence specfroscopy" Japanese Journal of Applied Physics. 31. (1992)
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[Publications] 植杉 克弘: "Deposition of nanometerーscale Ga dots on HFーtreafed Si surfaces by scanning tunneling micro scopg" Japanese Journal of Applied Physics. 31. (1992)
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[Publications] 八百 隆文: "Atomic structure of HFーtreated Si sufoces by scanning tunneling microscopy" Japanese Journal of Applied Physics. 31. (1992)