1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03402033
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
辻井 重男 東京工業大学, 工学部, 教授 (50020350)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅田 雅洋 東京工業大学, 工学部, 助教授 (30167887)
坂庭 好一 東京工業大学, 工学部, 教授 (30114870)
古屋 一仁 東京工業大学, 工学部, 教授 (40092572)
伊賀 健一 東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (10016785)
広田 修 玉川大学, 工学部, 教授 (40114889)
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Keywords | 量子状態制御 / 光通信システム / 量子通信理論 / 受信量子状態制御 / 条件付ユニタリ / スクィズド光 |
Research Abstract |
本年度の研究実積を要約すると次のようになる: 1.スクィズド光の発生装置の試作 非線形光学素子(KTP)を用いて光第2高調波発生装置を試作し、基本モードと2倍高調波モードの発生を確認した。しかし、2倍高調波モードへの変換効率が低く、十分なスクィズィングが期待できないことが分かった。このため、スクィジィングを強くする方法として光学素子の非線形性を強調することとシステムを共振器構造にすることを提案し理論検討を行った。その結果、光学素子の非線形感受率の虚部がスクィズィングの強調効果を持つこと及び共振器のQの設計によりスクィズィングの帯域と強さの最適設計が可能であることを示した。 2.条件付ユニタリ過程の実証実験 注入同期レーザが注入光のオン-オフにより条件付ユニタリ性を示すことを実証する実験を2台のリングレーザにより試みた。この結果、これらのリングレーザが安定性を高めるため別のレーザから光を注入することが極めて困難な構造になっているため、光の注入の容易な構造に改造する必要があり検討中である。 3.スクィズド光の検出装置の試験 1.06μm帯での自己ホモダイン検波及びヘテロダイン検波システムを試作し、光領域における干渉効果(ビート現象)を確認した。また、信号として真空状態を入力したときの出力が電気系スペクトラムアナライザ上での雑音の底上げとして現われることを確認し、ショット雑音(量子雑音)の観測に成功した。今後、システムの精密化、広帯域化のため、システムのバランスド型化及び広帯域かつ低雑音である電気系増幅器が必要である。
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Research Products
(15 results)
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[Publications] Tsuyoshi SASAKI: "An optical receiver overcome the standard quantum limit" The transaction of the IEICE. E75-B. 514-520 (1992)
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[Publications] Masao OSAKI: "Realization of a conditional unitary process by systems of Collett and Knight" J.of Modern Optics. 39. 1555-1566 (1992)
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[Publications] Norihiro YOSHIDA: "Quantum noise of optical locking amplification process" The transaction of the IEICE. E75-A. 1124-1127 (1992)
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[Publications] Osamu HIROTA: "Optical communication by squeezed quantum state" Proceedings of OEC'92. 10-11 (1992)
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[Publications] Tsuyoshi SASAKI: "A realization of quantum state switch" Proceedings of ISITA'92. 1. 219-223 (1992)
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[Publications] Tsuyoshi SASAKI: "Effect of complex nonlinear susceptibility in generation of squeezed state light" Proceedings of ISITA'92. 1. 224-227 (1992)
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[Publications] Hiroyuki HIGASHIYAMA: "Transformation formulae for quantum noise representation in phase space" Proceedings of ISITA'92. 1. 239-243 (1992)
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[Publications] Takashi SATO: "A quantum theoretical analysis of nonlinear phase noise" Proceedings of ISITA'92. 1. 224-248 (1992)
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[Publications] 佐々木 毅: "光第2高調波発生におけるスクィズド現象観測の条件" 電子情報通信学会技術研究報告. 91. 7-11 (1992)
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[Publications] 佐々木 毅: "スクィズド光生成過程における複素非線形感受率の効果" 電子情報通信学会技術研究報告. 92. 12-16 (1992)
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[Publications] 東山 浩幸: "位相空間における量子雑音変換公式について" 電子情報通信学会技術研究報告. 92. 1-6 (1992)
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[Publications] 吉田 典弘: "線形及び非線形光増幅器の一般量子雑音解析" 電子情報通信学会技術研究報告. 92. 7-12 (1992)
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[Publications] 佐藤 毅: "光中継系における非線形位相雑音の消去とその量子論的解釈" 電子情報通信学会技術研究報告. 92. 13-18 (1992)
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[Publications] 吉田 典弘: "非線形光増幅過程へのスクィズド光入力の効果について" 第15回情報理論とその応用シンポジウム予稿集. 461-464 (1992)
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[Publications] 東山 浩幸: "量子力学的位相作用素に関する一考察" 電子情報通信学会技術研究報告. 92. 493-496 (1992)