1991 Fiscal Year Annual Research Report
アモルファス半導体発光/受光素子を組み合わせた新しいOEICの基礎研究
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03402038
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
浜川 圭弘 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (10029407)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 公則 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (80228486)
岡本 博明 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (90144443)
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Keywords | アモルファス半導体 / OEIC / 光複合素子 / PCEL / LED / 薄膜EL / 光導電素子 |
Research Abstract |
アモルファス半導体薄膜の発光素子と受光素子を集積化した光電集積回路(OEIC)の実現を目指し、その第1段階として、これら2種類の素子を直接積層した光→光変換機能素子の開発を開始した。本年度は発光素子にaーSiCを用いたLED、受光素子にaーSiあるいはaーSiCを用いた光導電セルまたは新構成・高感度フォトダイオ-ドを用い、各層の材料および接合の検討、さらに簡単なデバイス特性の評価を行った。この光複合素子に順バイアス電圧(約10〜30V)を印加した状態で受光素子側から光を照射し、発光素子側から発光現象を観測した結果、光照射時に非照射時と比べて発光強度が数桁も上昇することから、入射光のon、offや強度によって目指していた出力光制御ができることを確認した.一方、素子の一部分に光を照射した場合、その部分面のみ発光が起こることから、入射光パタ-ンを出力光に転送する機能も兼備していることが判明した. また、発光素子として、アモルファスではないが既に高輝度発光の得られているZnS:TbOF緑色薄膜EL素子にaーSiC光導電セルを積層したPCEL素子の試作も行った。この素子はEL素子の光が光導電膜にフィ-ドバックされることによりメモリ機能を有し、輝度ー電圧特性にヒステリシスが観測されるもので、これまでに光導電素子各層の膜厚や成膜条件の最適化によって10V以上のヒステリシス幅を得ている。これにより、aーSiC光導電膜と発光素子との光学的、電気的結合に関する一連の基礎的な知見が得られたので、次年度以降にオ-ルアモルファス材料を用いたOEICの製作の見通しがついたと考えている。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Masashi YOSHIMI: "Observation of tunneling assisted photocurrent multiplication in aーSiN/aーSi heterojunction" Journal of NonーCrystalline Solids. 137&138. 1283-1286 (1991)
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[Publications] Hisae SHIMIZU: "Improvement of blueーlight emission in amorphous carbon based electroluminescent device" Journal of NonーCrystalline Solids. 137&138. 1275-1278 (1991)
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[Publications] Masashi YOSHIMI: "Photocurrent multiplication in hydrogenated amorphous silicon basis pーiーn junction inserted an aーSiN:H layer" Journal of Applied Physics.
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[Publications] Masashi YOSHIMI: "Amorphous carbon basis blue light electroluminescent device" OPTOELECTRONICSーDevices and Technologiesー.
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[Publications] 清水 久恵: "aーc=Hによる薄膜発光素子の高輝度.短波長化" 日本学術振興会・アモルファス材料第147委員会・研究会. (1992)
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[Publications] 吉見 雅士: "aーSiN:H/aーSi:Hヘテロ接合フォトダイオ-ドの光電流増倍現象" 日本学術振興会・薄膜第131委員会研究会. (1992)
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[Publications] 瀧口 利夫,東千秋: "物質工学の世界" 財団法人 放送大学教育振興会, 210 (1991)