1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03402041
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
西野 文雄 埼玉大学, 大学院・政策科学研究科, 教授 (90010777)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩熊 哲夫 東北大学, 工学部, 助教授 (60120812)
堀井 秀之 東京大学, 工学部, 助教授 (10181520)
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Keywords | 骨組鋼構造物 / 設計 / 耐荷力 / 座屈 / 有効座屈長 / 等価低減弾性係数 / 等価初期不整 / 有限変位解析 |
Research Abstract |
製作誤差や残留応力等を考慮に入れて平面骨組構造物の耐荷力を算定する方法として、先に、1)等価初期不整を導入して弾性有限変位解析を行う。2)等価低減弾性係数を用いて有限変位解析を行う。という2つの手法を提案し、数値計算例によりその有効性を検証している。本年度は、これらの手法を拡張し、3次元にも適用可能な解析法を提案した。 3次元の解析では、横倒れ座靴が重要な問題になる。等価初期不整の決定に際しては、部材端モーメントを受ける単純支持の梁を基準問題として取り上げ、必要な初期不整パラメータの値を算出した。 等価低減弾性係数は、軸力と曲げモーメントの関数となる。まず軸力のみが作用する問題において、等価低減弾性係数を求め、次に曲げモーメントのみが作用する場合の等価低減弾性係数を求めた。さらにこれらの結果をもとに、軸力と曲げモーメントの両方が作用する場合の等価低減弾性係数を定めた。 これらの手法の有効性を検討するために、自由端に鉛直荷重が作用する片持ち梁、中央点に鉛直荷重が作用する単純支持梁、端部に圧縮力と曲げモーメントが作用する梁-柱等の問題を解析した。得られた計算結果を厳密解と比較したが誤差は高々18%であり、実用上十分なものと考えられる。 これらの手法は、耐荷力を算定するための明快な解析法となっている。例えば、現行の設計法で問題となっている有効座屈長の概念は必要とせず、また安全性をチェックするための複雑な数式も必要としない。さらに、これらの手法は新しい構造形式への適用も容易である。これらのことより、現行の設計法に代えて本研究で提案する手法を用いれば、より合理的な設計体系が確立できると考えられる。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Buntara S.Gan.F.Nishino.E.Yamaguchi: "A design procedure for steel structure based on material nonlinear analysis" 第49回年次学術講演会講演概要集第1部(A). 49. 2-3 (1994)
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[Publications] 山口栄輝,西野文雄: "薄肉変断面部材の解析に関する一考察" 第49回年次学術講演会講演概要集,第1部(A). 49. 652-653 (1994)