1992 Fiscal Year Annual Research Report
界面機能性セラミックスによる環境汚染物質の分子認識と直接分解プロセスの開発
Project/Area Number |
03403013
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
柳田 博明 東京大学, 工学部, 教授 (20010754)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 吉伸 東京大学, 工学部, 助手 (30198254)
宮山 勝 東京大学, 先端研, 助教授 (20134497)
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Keywords | 一酸化炭素センサー / 窒素酸化物センサー |
Research Abstract |
本年度は前年度に引き続き、Cu系酸化物の組成、構造制御によるNOxあるいはCOガスの検知材料の探索を行っている。NOx検知に関し有望な材料であると考えられるLaCuO_4系ペロブスカイトを用いて信頼性の高いNOxガスセンサー設計を試み、その触媒活性と検知能に関する比較検討を行った。LaCuO_4へのSr、Zrの添加によりNOx分解反応の活性点であると判断されるCuイオンの原子価、またその時のキャリア濃度の増減等の諸条件を変化させることによりNOx検知特性が変動する。Cuの平均原子価を+1.8から+2.05まで変化させたところCuの原子価が+2.0付近でセンサーとしての感度、再現性とも最大となった。LaCuO_4のNO直接分解反応はCuの見かけの酸化数が大きくなり、ホール濃度が高くなるほど活性が高くなることが確認されている。一方でセンサーとしての特性は、触媒活性と高キャリア濃度が相反する効果を与えるため、Cu酸化数が2.0付近で極大値をとることが明らかになり、このことはNOxセンサー設計にあたっての重要な指針となった。COガスの検知に関する研究では、CuO/ZnOヘテロ接触系においてはCuOへのアルカリ金属の添加によりCOガスの選択的検知能が発現することが明かとなった。CuOにNa2CO_3を添加することによりCuOの格子定数が大きくなり、固溶限は2mol/%と判断される。一方、CuO/ZnOヘテロ接触におけるCO選択性は、2mol/%以上のNa添加で著しく改善されることから、固溶限以上に添加、析出したNa_2CO_3がCO選択性発現という機能に大きな寄与をしていることが明かとなった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Hidetaka Ito: "Molecular Recognition by a p-n Semiconductor Contact" Journal of the Ceramic Society of Japan. 100. 350-352 (1992)
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[Publications] Hidetaka Ito: "Alcohol Sensor by Using a p-n Semiconductor Contact" Journal of the Ceramic society of Japan. 100. 888-893 (1992)