1991 Fiscal Year Annual Research Report
キラルなリチウムアミド型塩基を用いるエナンチオ選択的不斉合成反応
Project/Area Number |
03403023
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
古賀 憲司 東京大学, 薬学部, 教授 (10012600)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新藤 充 東京大学, 薬学部, 助手 (40226345)
河崎 久 東京大学, 薬学部, 助手 (10186083)
富岡 清 東京大学, 薬学部, 助教授 (50114575)
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Keywords | 不斉合成 / リチウムアミド / X線結晶解析 / ^6LiNMR / ^<15>NNMR |
Research Abstract |
我々は、リチウムに対して配位能を有する官能基(Y)を分子内に持つキラルなリチウムジアルキルアミド類(下記の1)を設計・合成し、種々の不斉反応の開拓を行っている。1はキレ-トを生成することによってキラルなアミド窒素を構築するものと期待される。本年度は、1型キラルリチウムアミド(2)の構造を溶液状態および結晶状態で詳細に検討して、キラルなリチウムアミドが構築されるという作業仮設を立証した。 1.X線構造解析 2のX線構造解析を行った。結晶は[5.3.0.0]三環構造を有するダイマ-であり、各々のモノマ-は五員環キレ-ト構造を有する。各々のモノマ-の不斉炭素上のフェニル基とアミド窒素上の置換基はトランスに位置し、キレ-ト形成により各々のモノマ-で等しく不斉窒素が構築されていることが判明した。 2. ^6Liおよび ^<15>NNMRによる解析 2の ^6Liおよび ^<15>N同位体を合成し、 ^6Liおよび ^<15>NNMRによる解析を行った。溶液中でも結晶状態と同じく、2は五員環キレ-ト構造を有する。また、用いる溶媒・外部配位子によって、2のモノマ-・ダイマ-の平衡状態を任意に制御できることが判明した。
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Research Products
(1 results)