Research Abstract |
本研究は次の計画からなる.1.従来の連鎖地図とRFLP連鎖地図の対応および統合,2.新標識遺伝子の探索および同定,3.RFLPプロ-ブの探索・同定およびRFLP連鎖地図の充実,4.染色体地図の作成,5.マッピングのコンピュ-タプログラム作成および地図情報のデ-タベ-ス化である. 計画1においては,現在までのところ,染色体1についてはeg,splー6,rlー2,dー18,fsー2の5遺伝子が,染色体2についてはtri,blー1の2遺伝子が,染色体3については,chー1,fcー1,splー3の3遺伝子が,染色体4についてはlg,dー11,Xaー1,Xaー2がRFLP地図にマップされた.このことにより,染色体1,2,3,4について従来の連鎖地図とRFLP連鎖地図の大まかな一体化が終了し,従来の連鎖地図とRFLP連鎖地図の方向性,RFLP連鎖地図が従来の連鎖地図をどの程度カバ-しているかが明確になった.また,近似同質遺伝子系統利用により,xaー5が染色体5,Xaー3,Xaー4Xaー10が染色体11のRFLP連鎖地図上に位置づけられ,従来の連鎖地図との対応部分も明らかとなった.計画2においては,突然変異系統の中からマッピングに適した変異を選抜し,トリソミック分析を行った結果,いくつかの劣性形質遺伝子の座乗染色体を決定した.計画3においては,インド型品種IR24のジェノミックライブラリ-を作製し,約50個のクロ-ンを得た.計画4においては,染色体変異系統(tertiary trisomics,secondarytrisomics,acrotrisomics,translocation)を用いて,その切断点のRFLP地図上での位置および染色体上での位置を推定し,照合した結果,染色体1,4,7,8,9,12について,RFLP地図上での動原体の位置およびRFLPマ-カ-の座乗腕の決定が可能となった.計画5では,地図情報の整理を行った.
|