1992 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロサージェリーのためのテレオペレーション技術に関する基礎的研究
Project/Area Number |
03404036
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
満渕 邦彦 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (50192349)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
舘 すすむ 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (50236535)
阿部 裕輔 東京大学, 医学部, 助手 (90193010)
鎮西 恒雄 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (20197643)
藤正 巖 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (30010028)
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Keywords | マイクロ手術装置 / 立体内視鏡 / 人工現実感 |
Research Abstract |
本年度は、マイクロ手術装置の操作部および表示部の設計・試作を行った。マイクロ手術装置の操作部は、術者の自然な手の動きを捉え、手術装置への制御入力に変換する装置である。この装置として、光学的に手の運動を抽出する装置を試作した。この装置の原理は、運動の特微点に発光素子を組み込んだ手袋を用意し、これを垂直、水平2方向からテレビカメラで連続的に撮影し、画像の時間的な変化から術者の手の絶対位置、移動速度を検出するものである。多数の特微点の弁別は、発光色を変え、カラー画像として検出する手法に加え、テレビカメラの走査に同期させて発光点を選ぶことで行っている。さらに、手術装置からの触覚情報を術者にフィードバックする手法を開発している。マイクロ手術装置の表示部は、イメージセンサからの実画像に重ねて、手術装置からの動作情報を表示する装置である。現在は、文字情報をスーパーインポーズして表示しているが、2次元グラフィック化を行っている。引続き、動作機構と操作部、表示部を合わせてマイクロ手術装置全体を完成させ、装置全体としての性能評価を行なう予定である。イメージセンサからの実画像をステレオ化する試みも同時に進行している。2系統の細径内視鏡画像を合成してステレオ化を行なっている。すなわち、約3mmの間隔をもたせて直径1mmのイメージファイバを平行に配置し、2系統のテレビカメラを通して視点の異なる2系統の実画像を得る。これを、立体表示装置を通して表示し、立体内視鏡を構成している。立体表示装置としては、ヘッドマウントディスプレイ、液晶シャッタメガネの双方を試みている。現在、実際に立体内視鏡下でマイクロサージャリを行い、最適な内視鏡間の間隔、内視鏡の方向など視点配置に関する問題点と、ヘッドマウントディスプレイと液晶シャッタ方式との間の長時間の作業性などに関し、検討を進めている。
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