1991 Fiscal Year Annual Research Report
脳原発リンパ腫の発生母細胞:免疫グロブリン遺伝子とcDNAクロ-ニングによる解析
Project/Area Number |
03404044
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
熊西 敏郎 新潟大学, 脳研究所, 教授 (40018601)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑野 良三 新潟大学, 脳研究所, 助教授 (20111734)
鷲山 和雄 新潟大学, 脳研究所, 助教授 (00183715)
|
Keywords | 悪性リンパ腫 / 脳腫瘍 / 非ホジキンリンパ腫 / 免疫グロブリン / 遺伝子再構成 |
Research Abstract |
本研究の主要な目的は脳原発性リンパ腫の発生母細胞を免疫グロブリンの再構成遺伝子の面から明らかにすることである.本年度はこの目的に沿って次の研究を進めて来たのでその途中経過の概要を記載する. 1.リンパ腫のRNA解析について 免疫グロブリン遺伝子再構成の確認された症例と確認されない症例のリンパ腫組織よりtotal RNAを抽出しNorthern blot法による解析をおこなった.prodeにはκ鎖,入鎖のC領域のDNAを用いた.その結果再構成の確認された症例ではκ鎖又はλ鎖prodeで約1kbのバンドが検出され,それらはmRNAのsizeに一致した.しかしλ鎖mRNA陽性の1例ではこれらのバンドに加え更に低分子のシグナルも検出された.この異常サイズシグナルの意味は不明であり目下検討中であるがcDNAクロ-ニングの際には留意すべきと思われた. 2.リンパ腫の免疫グロブリン遺伝子のPCR増幅について リンパ腫数例並びに対照DNA数例のゲノムDNAを用いてPCR法による解析をくり返しおこなった.primerにはJ_H領域のconsensus配列とV領域3'末端のconsensus配列に対する合成oligonucleotideを用いた.その結果,予想した再構成DNAのサイズよりも高分子の複数のDNAが増幅された.PCRの条件を強くしても同様であった.目下これら複数の増幅DNAと再構成遺伝子DNAとの関連の有無について検討しつつある.
|
Research Products
(1 results)