1992 Fiscal Year Annual Research Report
脳原発リンパ腫の発生母細胞:免疫グロブリン遺伝子とcDNAクローニングによる解析
Project/Area Number |
03404044
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
熊西 敏郎 新潟大学, 脳研究所, 教授 (40018601)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑野 良三 新潟大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (20111734)
鷲山 和雄 新潟大学, 脳研究所, 助教授 (00183715)
薄井 宏 新潟大学, 脳研究所, 助手 (20192510)
阿部 聰 新潟大学, 脳研究所, 助手 (90202663)
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Keywords | 悪性リンパ腫 / 脳腫瘍 / 非ホジキンリンパ腫 / 免疫グロブリン / 遺伝子再構成 |
Research Abstract |
1.脳リンパ腫の免疫グロブリン遺伝子の検索:脳原発リンパ腫、血管内リンパ腫、(いずれもlarge B cell type)数例を対象にVH領域とJHのconsensus配列のprimerを用いてPCRにてVDJ再構成配列の解析をおこなった。その結果3例で80-100bpのDNAが増幅された。このうち2例のJ領域の塩基解析ではJH4が用いられていることが判明した。しかし増幅DNAのサイズは予想よりもやや小さいのでmRNA配列との対応性を含め更に詳細検討中である。 2.p53の検索:脳リンパ腫5例を対象にp53遺伝子変異の検索をPCRSSCP法にておこなったところ2例に変異を検出した。1例ではExon4のcodon52でのC→T transition(Trp→stop codon)であった。他の1例ではExon5のcodon140でのC→A transition(Thr→Ile)であった。後者では原発と再発のリンパ腫細胞が同一クローンである可能性が考えられた更に詳細検討中である。 3.CNPの検索:CNP(2',3'-cyclic nucleotide3'-phosphodiesterase)は中枢神経系ではoligodendrogliaに主として検出されこの細胞のマーカーとなっている。このCNPはリンパ球にも存在することが知られている。我々はヒト脳のCNPのcDNA解析、遺伝子解析をまず行った。次に全身性リンパ腫(large B cell type)を対象にNorthern blotをおこなったところ3例中2例にmRNAサイズに一致する3Kbのbandが認められた。脳リンパ腫の培養細胞株でも同様のバンドが認められた。以上よりリンパ腫(B cell type)ではCNPを発現するものが多い可能性が考えられCNPとの異同を含め更に詳細検討中である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 長嶋 和郎: "CNS-Lymphomaの病理" 脳腫瘍病理,発表予定. (1993)
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[Publications] 古閑 比佐志: "グリオーマ及び脳原発悪性リンパ腫におけるp53遺伝子店突然変異の解析" 第一回日本脳腫瘍カンファレンス抄録. 55 (1992)
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[Publications] 古閑 比佐志: "脳原発悪性リンパ腫におけるp53がん抑制遺伝子の関与" 脳腫瘍病理,発表予定. (1993)
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[Publications] 桃生 勝巳: "ヒト2',3'-cyclic nucleotide3'-phosphodiesterase遺伝子の構造と染色体局在" 神経化学. 31. 130-131 (1992)
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[Publications] Monoh,K.: "Structure and chromosomal localization of human 2',3'-cyclic nucleotide 3'-phosphodiesterase gene" Gene,. (1993)