1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03404061
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大塚 栄子 北海道大学, 薬学部, 教授 (80028836)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
紙谷 浩之 北海道大学, 薬学部, 教務職員 (10204629)
森岡 弘志 北海道大学, 薬学部, 助手 (20230097)
井上 英夫 北海道大学, 薬学部, 助教授 (80088856)
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Keywords | 合成遺伝子 / NIH3T3細胞 / RNA切断 / トランスフォ-メ-ション |
Research Abstract |
1.リボザイムの設計と合成 細胞内でのリボザイムの活性を調べるために、活性型cーHaーras遺伝子からのmRNAを標的とするリボザイムを設計した。活性型cーHaーras mRNAは活性型ras蛋白p21を生成しNIH3T3細胞にフォ-カスを形成させる。このmRNAは12番目のコドンがバリンのGUUを持つので、切断に必要なCGとAU塩基対を形成させるように相補的RNAをコ-ドする鎖長39の遺伝子断片を合成した。次に細胞内でリボザイムを生成させるために、Rouse sarcoma virusのLTRをプロモ-タ-として持ち、ネオマイシン耐性遺伝子をも含む発現ベクタ-にリボザイム遺伝子を組み入れた。 2.リボザイムのNIH3T3細胞への導入と活性測定 リボザイム遺伝子を含むベクタ-をNIH3T3細胞にリン酸カルシウム法によってトランスフェクトした。トランスフォ-ムした細胞は、ネオマイシンアナログである抗生物質を用いて選択した。これらの細胞に標的mRNAの遺伝子を含む発現ベクタ-をトランスフェクトし、フォ-カス形成を測定した。リボザイム遺伝子を導入した細胞ではコントロ-ルの細胞に比べて約50%のフォ-カス形成阻害が観察された。 3.リボザイムの細胞内での分析 リボザイム遺伝子と標的mRNA遺伝子の両方を含むベクタ-をNIH3T3細胞にトランスフェクトし、活性cーHaーras遺伝子を含み、表現型はがん化していない細胞を選択した。この復帰型細胞のDNAを抽出し、ポリメラ-ゼチェンイン反応を用いて369塩基対のリボザイム遺伝子の存在を確認した。
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