1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03404068
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
早川 純一郎 金沢大学, 医学部, 教授 (50110622)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石垣 靖人 金沢大学, 薬学部, 教務職員 (20232275)
橋本 憲佳 金沢大学, 医学部, 助手 (50242524)
赤尾 信明 金沢大学, 医学部, 講師 (00126559)
大野 真介 金沢大学, がん研究所, 助教授 (70019868)
二階堂 修 金沢大学, 薬学部, 教授 (60019669)
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Keywords | マウス / nude / xid / 紫外線 / beige / scid / 免疫不全 / 発がん |
Research Abstract |
(1)複数突然変異をもつ免疫文全マウスの繁殖基礎データKSN-bg,KSN-xid,scid-bgマウスの繁殖は極めて良好であり、5周齢、10周齢のマウスの体重、臓器重量についての基礎データの収集を開始し、KSN-bgについては完成した。triplemutantマウスの繁殖については依然と因難であるが、KSN-xudマウスが順調に繁殖しているので近くの繁殖の良好な系統として確立できると思われる。 (2)免疫担当細胞の構成triplcmutantマウス以外の突然変異マウスのリンパ球サブセットの構成をセルアナライザーを用いて解析した。結果は従来の報告から予想されるようなものであったが、KSN-xidは脾細胞の絶対数が減少しており、scidマウスとの類似したパターンをしめし、今後このマウスの免疫機能欠損を中心に検討する必要性が示唆された。 (3)寄生虫感染に対する反応本年度はフィラリヤの感染幼虫の感染実験を行ったが、KSN-bgとKSNとの間では差が認められなかった。xid遺伝子によるB細胞欠損が関連するという報告があるので、今後はKSN-xidの反応を重点に検討する。 (4)放射線感受性と異種細胞の可移植性SCIDおよびSCID-bgを中心にX線照射後の生存率、亜致死線量照射後のラット骨髄細胞を移植し、その消長をヘモグロビン、免疫グロブリンを指標に検討した。bg遺伝子の存在に関係なく、ラットの骨髄細胞は長期に生着し、はげしいGVRをおこすことが判明した。今後は同種骨髄細胞の拒絶反応をKSN-xidを含めて比較検討する。 (5)紫外線発がんとNK細胞前年度から引続き紫外線発がんへのNK細胞活性への関与についてKSNとKSN-bgの系で検討をしたが、NK細胞活性(膜抗原からみたNK細胞はbgマウスにも存在することが(2)の結果から明になっている)は少なくともこの系でみるかぎり、発がん影響しないことが結論された。
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