1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03451033
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
山本 鎭雄 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (40084123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田野崎 昭夫 中央大学, 文学部, 教授 (90055062)
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Keywords | 新明社会学 / 社会学史 / 社会学の社会学 |
Research Abstract |
本年度は交付の初年度にあたり、「新明社会学研究会」(中央大学・田野崎昭夫、日本女子大学・山本鎭雄)を組識し、研究方法を検討し、また研究資料を収集した。『新明社会学研究』(創刊号)を刊行することによって、新明社会学研究の課題を明らかにし、また本年度に収集した研究資料を掲載した。 新明研究の課題は日本の、そして世界の社会学史のなかに、本格的に位置づけて評価することであり、その理論的側面だけでなく、市民社会の実現をめざした歴史的・現実的・実践的側面にも注目することが肝要である。そのためにも、新明先生の業績を社会学のみならず、広く社会的文化的な論説、随肇、訳書などの著作活動の全容を研究資料として完全に整備し、「社会学の社会学」の研究によって明らかにすることである。 新明先生の「著作目緑」はたびたび研究雑誌や研究紀要に掲載されてきたが、それでも未収録の論説、随肇などが数多くあることが判明し、それらを重点的に収集し、『新明社会学研究』(創刊号)に「新明正道先生著作目録補充)として公表した。 新明先生が生きられた時代は、新人会の時代、ファシズムの台頭する時代、戦中・戦後の激動の時代というように、それぞれの時代に社会とかかわりながら、社会学理論と思想を構築して、新しい境地を開拓したのであるが、そのことを実証的に研究するのが「新明社会学の同時代史的研究」である。今後、収集した研究資料をもとに、研究論文を『新明社会学研究』に掲載する予定である。
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