1991 Fiscal Year Annual Research Report
中華民国期における華北地域と東北地域の政治的・社会的統合状態に関する実証的研究
Project/Area Number |
03451055
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Research Institution | Osaka University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
西村 成雄 大阪外国語大学, 外国語学部, 教授 (60030160)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深尾 葉子 大阪外国語大学, 外国語学部, 講師 (20193815)
田中 仁 大阪外国語大学, 外国語学部, 助教授 (60171790)
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Keywords | 中華民国史 / 華北地域 / 東北地域 / 地域間連繋 |
Research Abstract |
本研究課題は、1.中華民国前半期(1912ー1928)における「政治的中枢」(Core)としての華北地域が、政治的・経済的・文化的に「周辺」(Reriphery)としての東北地域とどのような「地域間的連繋」(Intreーregionalーlinkage)を形成したかについて、(1)地域人口移動とその原因・(2)地域経済圏域の形成過程とその実態・(3)各地域政治の特質とその連繋性、などについて比較実証研究を行う;2.「政治的中枢」が華中地域に移行した中華民国後半期(1928ー1949)における華北・東北両地域の「地域間連繋」の展開過程について、政治史・社会経済史の両側面から比較・実証分析を行う;3.上記の実証分析を通じて、地域社会の側から国家としての中華民国がどのような統合状態にあったかについて、政治的・経済的・イデオロギ-的諸領域から概括することにより、中華民国時期における華北と東北の両地域の統合状態を明らかにすることを目的としている。 今年度は、『天津大公報』を素材として、中華民国の成立から満州事変にいたる時期(1912ー1931)における華北地域と東北地域の「地域間連繋」に関する記事8288点を抽出してそれに初歩的な分析を加えるとともに、同後半期における諸問題について論点の整理を行った。 次年度は、抽出したデ-タの整理と分析を引き続き進めることによって『中華民国時期・華北=東北地域間連繋大公報記事目録』にまとめるとともに、研究代表者および分担者が具体的なテ-マを設定して報告書を作成することとする。
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