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1991 Fiscal Year Annual Research Report

水中考古遺物の保存に関する研究(海中環境の経年変化の調査研究と処理後遺物の追調査)

Research Project

Project/Area Number 03451057
Research InstitutionShowa Women's University

Principal Investigator

江戸 義理  昭和女子大学, 家政学部, 教授 (40000442)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 渡辺 修一  北海道大学, 水産学部, 助手 (00167131)
武田 昭子  昭和女子大学, 家政学部, 講師 (50124326)
飯野 久和  昭和女子大学, 家政学部, 助教授 (00146911)
Keywords水中考古学 / 水中考古遺物の保存方法 / 防虫法 / 銅網法 / 銅網効果の経年変化 / 還元環境、酸化環境 / 水中保存環境調査 / 嫌気性細菌
Research Abstract

海底環境については以下の如く調査を行ないそれぞれの知見を得た。
海底水温の時間変化は1991年8月7日から1992年2月28日迄2時間毎に測定した。9月中旬迄は20〜23℃でほぼ安定しているが、その後徐々に下がり2月には2〜5℃が卓越する。11月から1月の間は温度変動が大きく急激な変化を示すこともあった。これは潮汐よりも季節風の強弱によっていると思われ、港内の海底堆積物を港外に運び出すことに関与していると思われる。8月の観測時に見られた懸濁物質や海底堆積物が2月に海底に見られないという目視観測の結果を裏付けるものである。
化学分析の為の海水は1991年8月7日と1992年2月28日にダイバ-より港内中層、海底付近、堆積物中から採取された。8月の溶存酸素は海底付近で表層に比べて少なく、堆積物中では表層付近から還元環境になっている。しかし冬期には海水混合が激しく、2月の海底付近と表層水の間で酸素濃度に差がないことから堆積物中でもかなりの深さまで酸化環境であると思われる。尚8月の間隙水においても硫化水素臭は無かった。2月に銅網内から得た間隙水は直上水より化学物質が高濃度になっている。銅網からの溶出と堆積物内での輸送によると思われ、銅網が遺物保存に一役かっている可能性が見い出された。
海水中の微生物については堆積ヘドロ及び海水中の一般細菌、産生菌、硫酸還元菌等の菌相に有為な差は認められない。しかし菌数的には嫌気的条件下で生育する酸生菌並びに還元菌が堆積ヘドロ中では多かった。
不蝕生成物については顕微鏡下で観察分析していった。腐蝕がかなり進んでいるものもあり、防錆処理の見直して収蔵庫の改善に資するようにしたい。

URL: 

Published: 1993-03-16   Modified: 2016-04-21  

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