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1992 Fiscal Year Annual Research Report

水中考古遺物の保存に関する研究(海中保存環境の経年変化の調査研究と処理後遺物の追調査

Research Project

Project/Area Number 03451057
Research InstitutionSyowa Women's University

Principal Investigator

飯野 久和  昭和女子大学, 家政学部, 助教授 (00146911)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 渡辺 修一  北海道大学, 水産学部, 助手 (00167131)
武田 昭子  昭和女子大学, 家政学部, 講師 (50124326)
Keywords海水温の変化 / 潮汐 / 低気圧通過 / 冬型の気圧配置 / 湾内底層堆積物 / 還元環境 / 一般細菌と硫酸環元菌 / 銅網の消耗
Research Abstract

昨年度に引き続き海底温の測定、海水の化学的、徴生物学的調査を行なった。海底温については1992年2月29日から7月迄のデータが得られ、過去一年間の変化を得ることができた。これによると海底温の上昇は気温上昇より遅れ、5、6月に始まり7月初めではまだ最高温度に達していない。10月後半から92年7月迄短い周期の温度変化が急激に起っている。これは低気圧の通過、冬型の気圧配置になった時期と一致し港内水が急激に入れ替わると推測される。これにより湾内底層に堆積した粒子がこの流れにのり港外に運び出され、夏期に見られた生物生産で作られた粒子が2月の観測で見られないことが裏付けられた。堆積物で遺物を覆い還元環境を作り木部を虫害から守るという当初の目的は夏期の港内水の滞留時期を除き、あまり期待するのは難しい事を意味する。
溶存酸素は去年と同様の値を示している。即ち海底付近と表層水の間では差が無く、堆積物の中でもかなりの深さ迄酸化環境と思われる。このことは徴生物学的調査からも裏付けられ、硫酸還元菌が今年度の夏の資料からも検出できず、僅かに低層海水及びヘドロから検出されたにすぎず、冬の資料からは全く検出されなかった。
銅イオンは銅網付近で高濃度が得られたが、その他のサンプルでは見られない。また銅網を状況別にサンプリングし消耗具合、腐食生成物の調査を行なった。その結果ヘドロによる消耗破損は現段階ではあまり心配無いと思われる。
収蔵環境調査のため仮収蔵庫と復元開陽丸に温湿度計を6月から設置し収蔵環境を測定したが、仮収蔵庫が高湿度の劣悪な状態であることが判明した。これにより特に夏期に腐食が促進するのが観察された。

URL: 

Published: 1994-03-23   Modified: 2016-04-21  

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