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1992 Fiscal Year Annual Research Report

出土鉄器の鉛同抗体比法による原料産地の推定

Research Project

Project/Area Number 03451058
Research InstitutionNational Research Institute for Cultural Properties, Tokyo

Principal Investigator

平尾 良光  東京国立文化財研究所, 保存科学部, 化学研究室長 (40082812)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 青木 繁夫  東京国立文化財研究所, 修復技術部, 第三修復技術研究室長
Keywords産地推定 / 鉄器の産地推定 / 古代鉄 / 鉛同位体比
Research Abstract

本研究の目的は古代鉄器の分類及び生産地を推定することから、歴史の流れに於ける各経済圏の繋がり、あるいは製鉄技術の進歩を明らかにし、社会の時代的な変遷を明らかにする研究の一助をなそうとすることである。生産地の推定には鉄材質に含まれる超微量の鉛の同位体比を利用する。昨年度は鉄材質に含まれる超微量の鉛の同位体比を測定するために、質量分析計の条件設定及び分析環境の整備を行い、鉛分離を試みた。多量に依存する鉄の妨害のために、鉛濃度は測定できたが、同位体比を測定するに至らなかった。今年度は鉛分析法に改良を加え、溶媒抽出法・陰イオン交換法などを組合わせて、鉄材質中に含まれる鉛の同位体比を測定することを試みた。その結果として幾つかの試料について鉛同位体比を測定できた。これらの鉛同位体比から判断すると、鉄生産地の地域性に関して銅製品の場合とは異なった分布を示す可能性がある。このことについては今後、資料数を多く積み重ねてから判断したい。
一方、鉄器の分類のためには化学組成もその時代的な変遷との関連で分析する意義がある。古代建築に用いられた釘の化学組成を機器的中性子放射化分析法で測定した。この結果より、鉄中に含まれる微量元素の中で、時代的な変遷が濃度の変化として現われる可能性を持つ元素としてマンガン、バナジウム、ヒ素などが挙げられることが分かった。

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Published: 1994-03-23   Modified: 2016-04-21  

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