1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03451085
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
足達 富士夫 北海道大学, 工学部, 教授 (70031648)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
住谷 浩 北海道工業大学, 助教授 (40048054)
森下 満 北海道大学, 工学部, 助手 (10091513)
野口 孝博 北海道大学, 工学部, 助手 (10113599)
|
Keywords | 農村住宅 / 追跡調査 / 変容過程 / 住様式 / 住宅平面 |
Research Abstract |
当初の予定通り北海道内7市町(秩父別、当麻、端野、女満別、別海、帯広市大正、十勝清水)において、継続的に追跡している88戸の農村住宅を対象に消息調査と詳細調査(間取り採取、写真記録、ヒヤリング)、およびほぼ全農家戸数に相当する3800戸を対象にして住宅・住生活に関するアンケ-ト調査を実施した。調査資料の整理分析を現在進めている段階であるが、これまでに明らかになった主要な点は以下の通り。 (1)88戸のうち今回追跡できたのは74戸。残り14戸のうち離農して今後の追跡が不可能になった例は数戸である。 (2)前回(1980年)、前々回(1974年)調査時に見られたような住宅の新築・建て替えなどの住宅更新に関する大きな動きは今回は見られない。建物更新活動は全体に低調で、農村環境には落ち着きが見られる。 (3)一方、これまであまり目を向けられなかった外構や庭を整えようとする傾向がつよくでてきている。 (4)この10年間の家族の成長や生活の変化に対しては、増改築や部屋の使い変えなどで対応しようとしている様子がうかがえる。 (5)住宅平面は、都市住宅への接近が見られた前回、前々回調査時とは異なり、台所部分の拡大、裏口農作業関連空間の充実など、農村住宅本来の在り方を模索する方向に向きだしているように見える。
|