1991 Fiscal Year Annual Research Report
教授行動の選択系列のアセスメントとファジィ集合による授業分析研究方法の開発
Project/Area Number |
03451098
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
井上 光洋 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (60016491)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浦野 弘 東京学芸大学, 教育学部, 助手 (50185089)
南部 昌敏 上越教育大学, 学校教育研究センター, 助教授 (90143627)
三浦 軍三 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (00109141)
篠原 文陽児 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (00113035)
児島 邦宏 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (70014826)
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Keywords | 教授行動 / 意思決定 / 教授スキル / アメスメント / ファジ集合 / シミュレ-ション / 授業分析 / 構造モデル |
Research Abstract |
(1)授業の構造モデルの設定:(1)教授行動のカテゴリ-を分類してサブシステムを構成する。(2)アセスメント手法による教授行動の選択系列のパタ-ンの作成。(3)ファジ集合による確率的多段決定過程の構造モデルの構築。(4)アセスメント手法とファジ集合との整合による授業の構造モデルの設定。(5)授業の構造モデルに具体的な教授・学習行動と同定する。そして、教授行動の系列,子どもの学習行動の反応系列との対応関係を,教授行動の意思決定の構造モデルとして表現し,「教授行動の選択系列のアセスメント」という新しい授業分析研究方法を開発した。 (2)学習指導案設計と授業録画およびプロトヌ-ル作成;マイクロティ-チングとシミュレ-ション的手法により,可能な教授行動と学習行動を予測した学習指導案を設計し,これらに基き授業を実施し,授業全体をビデオ録画し,約50時限の授業記係を作成し,授業分析の基礎資料を作成した。 (3)授業記録による教授行動の選択系列のアセスメント研究:前記一般の授業に加えて,ベテラン教師である斎藤喜博の介入授業(教授行動がもっともリアルに選択される場面)を「教授行動の選択系列のアセスメントの手法」に従って,1時限の授業を教授行動の意思決定を行うエヒリ-ド(分節4〜6)とステ-ジ(20前後)に分割し,それらのステ-ジごとに教授行動を選択・提案する設問を設け、選択された教授行動の意図・意味を問い,かつ教授行動間のアセスメントを行うテキスト(約300ペ-ジ)を作成した。さらにアセスメントに類似した,いわゆる「ストップモ-ション方式」の授業分析法の問題点について考察し,授業研究方法論の立場から、教育運動論の理論的枠組がないことを指摘した。
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