1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03451099
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
清水 康敬 東京工業大学, 教育工学開発センター, 教授 (10016561)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 実 東京工業大学, 工学部, 助手 (40221460)
前迫 孝憲 東京工業大学, 工学部, 助教授 (00114893)
赤堀 侃司 東京工業大学, 教育工学開発センター, 教授 (80143626)
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Keywords | 瞳孔面積 / 脳波 / 精神活動 / 提示パターン |
Research Abstract |
本研究では、精神状態との関係が明らかになっている瞳孔面積データと脳波との関係を調べ、学習者の学習状態を分析する手法を確立するとともに、学習者に興味を持たせるプレゼンテーション技法を研究することを目的としている。昨年度は以下の研究を行なった。 (1)提示パターンをテレビで見せたい時の脳波が測定できる、電磁シールドルームを製作し、総合的な脳波測定システムを確立した。 (2)瞳孔撮影ユニット付のアイマークレコーダを購入し、瞳孔面積と脳波の同時計測の手法を確立した。 (3)テレビ視聴中の脳波データと瞳孔面積変化との相関を調べたところ、緩やかな負の相関があることがわかった。 今年度は、以上の結果に加えて、瞳孔面積変化から輝度の影響を取り除き、精神活動のみを抽出する方法を以下の様に検討した。 (4)同一輝度でも、色によって瞳孔面積が変化すると考えられたので、調べたところ、色の影響もあることが確認された。色や輝度と瞳孔面積の関係を明らかにし、これらの影響を取り除く方法を検討した。 (5)輝度変化に対する瞳孔の応答を、線形モデルと非線形モデルとしてニューラルネットワークを用いた応答モデルの2つを検討した。その結果、ニューラルネットワークによるモデルの方が、輝度の補正効果が高いことが分かった。 (6)このモデルの性能を検討したところ、動画番組をリアルタイムで輝度補正することも可能であることが明らかになった。 以上の結果から、瞳孔変化と脳波からテレビ番組などの評価が行なえることを示した。
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[Publications] 浅野 樹美: "ニューラルネットワークを用いた輝度に対する瞳孔応答モデル" 電子情報通信学会技術報告(ET). 92-90. 37-42 (1992)
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[Publications] 太田 泰稔: "色に対する瞳孔面積変化に関する検討" 日本教育工学会第8回大会論文集. 266-267 (1992)
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[Publications] 吉國 潔: "「立体の切断」学習における立体提示の効果" 電子情報通信学会技術報告(ET). 92-91. 43-48 (1992)
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[Publications] 持田 典彦: "学習に与えるパターンと音声の提示効果" 電子情報通信学会技術報告(ET). 92-92. 49-54 (1992)