1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03452006
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
島倉 紀夫 東北大学, 理学部, 教授 (60025393)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 泉 東北大学, 理学部, 助教授 (40154744)
斉藤 和之 東北大学, 理学部, 助教授 (60004397)
猪狩 惺 東北大学, 理学部, 教授 (50004289)
加藤 順二 東北大学, 理学部, 教授 (80004290)
小竹 武 東北大学, 理学部, 教授 (30004427)
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Keywords | 局所L^2評価 / アトム / 無条件基底 / 極大函数 / ベルグマン計量 / ポアンカレ写像 |
Research Abstract |
本年度に得られた解析学の主な成果は次のとおりである. 島倉紀夫は行列空間におけるベッセルの微分方程式の基本解を研究した. 板東重稔はケーラー多様体上の安定ベクトル束を研究し,局所L^2評価をもつ断面からなるねじれのない層を定義した.これにより一般のケーラー多様体における安定ベクトル束のモデュライを代数多様体の場合と同じ方法でコンパクト化できるようになった. 新井仁之は境界で退化する楕円型偏微分作用素を調和解析の立場から研究した.ある条件のもとで,正のグリーン函数が一意的に存在すると仮定してポテンシアル論を展開し,とくにハーディー空間についてのヴォイタシュチークの予想を肯定的に解決した. 堀畑和弘は変分法から導かれる非線形楕円型偏微分方程式の解の特異性を研究した.とくに解のルベーグ点でない点全体のハウスドルフ次元を評価した. 立沢一哉はウェイヴレット解析におけるウィルソン基底を研究した.緩い超函数をこの基底を用いて展開することにより,非古典的な一群の擬微分作用素の連続性を証明した. 藤家雪朗は偏微分方程式の解の複素領域における特異性を研究した.とくに2階のあるフックス型作用素について,初期値問題の解の特異性を超幾何函数を用いて記述した. そのほか,猪狩惺は混合ノルム空間の上の作用素,加藤順二は函数微分方程式,斉藤和之はノイマン環でないC^<1+>_-環,高木泉は非線形楕円型方程式の解の密度凝集,伊藤秀一は解析的ハミルトン力学系の積分可能性,中沢則之は強擬凸領域のセゲー核の漸近展開,会田茂樹はウィーナー空間の部分多様体,などをそれぞれ研究した.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Shigetoshi Bando: "Einstein-Hermitian metric on non-compact Kahler manifolds" Einstein metrics and Yang-Mills connections,Lecture Notes in Pure and Applied Math.,M.Dekker. 27-33 (1993)
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[Publications] Izumi Takagi: "On the shape of least-energy solutions to a semilinear Neumann problem(with W.-M.Ni)" Communications in Pure and Applied Mathematics. 44. 819-851 (1991)
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[Publications] Hitoshi Arai: "Kahler diffusion,Carleson measures and BMOA functions of several complex variables" Complex Variables,An International Journal.
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[Publications] Norio Shimakura: "Partial Differential Operators of Elliptic Type" American Mathematical Society, 288 (1992)
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[Publications] Satoru Igari(Ed.): "Harmonic Analysis" Springer-Verlag, 214 (1991)