1991 Fiscal Year Annual Research Report
光伝導を示す半導体と超伝導体からなる極微細構造素子における光応答の研究
Project/Area Number |
03452040
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
鷹岡 貞夫 大阪大学, 理学部, 助教授 (50135654)
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Keywords | 超伝導近接効果 / ジョセフソン効果 / 永久光伝導 / メゾスコピック / 微細加工 |
Research Abstract |
我々はPbの析出を約1%含むInをド-プしたPb_<1ーX>SnxTe(X=0.25)フィルムを作製し,低温での電気伝導の光照射による変化を測定した。その結果,このフィルムではPb_<1ーX>SnxTe/Inによる永久光伝導とPb_<1ーX>SnxTe/Pbによる超伝導が共存することを確認した。さらに,このフィルムに遠赤外光レ-ザ-や室温からの放射光を照射することにより,その超伝導転移温度(Tc)が約1K上昇することを観測して,それを光励起キャリア数の増加により,超伝導近接効果による,Pb粒子間のジョセフソン結合が強くなるために起こると予測してきた。 今年度はさらに,このフィルムを電子顕微鏡で直接観測し,直径が数十nmのPbの粒子が折出していて,その間隔が粒径とほぼ同程度であることを確認し,我々が提唱しているモデルが正しいことを証明した。 さらに,超伝導近接効果と光励起キャリアとの間係をより定量的に研究するために,Inをド-プしたPb_<1ーX>SnxTe単結晶やGaAs/AlGaAsヘテロ構造基板上に,電子ビ-ムリソグラフをもちいた,サブミクロンのサイズの微細加工技術により,数百nm人工的に隔てられた超伝導金属の電極を作製し,その超伝導特性の予備的な測定をした。
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[Publications] 小新堂 透: "半導体ー超伝導体接合での超伝導近接効果に対する光伝導の影響" 物性研究. 56ー5. 566-596 (1991)
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[Publications] 鷹岡 貞夫: "光に応答する超伝導材料" 大阪大学低温センタ-だより ISSN0387ー4419. 76. 6-10 (1991)
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[Publications] 鷹岡 貞夫: "光に応答する超伝導材料の開発" 日本板硝子材料工学助成会成果報告書 ISSN0910ー559X. 9. 80-84 (1991)