1991 Fiscal Year Annual Research Report
走査型電子スピン共鳴顕微鏡によるダイヤモンド薄膜製作方法の評価と改良
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03452080
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
池谷 元伺 大阪大学, 理学部, 教授 (20023161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
馬 京昇 大阪大学, 工学部, 助手 (00231580)
山中 千博 大阪大学, 理学部, 助手 (10230509)
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Keywords | ダイヤモンド / ESR / ESR顕微鏡 / ダイヤモンド薄膜 / トンネル顕微鏡 / 合成ダイヤモンド |
Research Abstract |
ダイヤモンドは次世代の高温動作デバイスとしてまた短波長光学デバイスとして有望視され、開発が進められつつある。本研究は、「マイクロ波走査型ESR顕微鏡」を開発し、これを用いてダイヤモンド薄膜を画像観察した。また、原子一個を検出する磁気共鳴の実現という野心てきな「走査型トンネル顕微鏡(STM)」にも取り組み、マイクロ波周波数でトンネル電流を観測した。 ダイヤモンド薄膜評価用ESR顕微鏡が開発が進んだので、次の段階で、分担者の馬が担当して、合成したCVD及び・ECRダイヤモンド薄膜を測定した。これらのデ-タを基に合成法の改良を図り、そこで製作した試料について測定を繰り返し、さらに改良を図った。 また、FeーNi溶媒法による高圧合成ダイヤモンド単結晶についてもESR顕微画像計測を行った。 これらの成果は数々の論文を発表したほか、1992年にシュプリンガ-東京社から申請者らにより「電子スピン共鳴(ESR)顕微鏡」の著書が公表された。「走査型ESR顕微鏡」は、申請者らが物性研究のために開発した装置であり、これまで、化石、天然結晶などの不純物分布の測定に用いていた装置を、高周波ESR用に製作しなおして、CVD及びECRによるダイヤモンド合成方法評価に用いるように改善した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] M.Furusawa and M.Ikeya: "A method of producing highーquality linear field gradieut for magnetic resonance imaging using straight current lines" Jpn.J.Appl.phys.30. L1682-L1685 (1991)
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[Publications] C.Yamanaka,M.Ikeya,K.Meguro and A.Nakanishi: "A portable ESR spectrometer using NdーFeーB permanent magnets" Nucl.Tracks Radiat,Meas.18. 279-282 (1991)
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[Publications] M.Furusawa,M.Kasuya,S.Ikeda and M.Ikeya: "ESR imaging of minerals and its application to dating" Nucl.Tracks Radiat.Meas.18. 185-188 (1991)
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[Publications] M.Ikeya: "Electron spin resonance(ESR)microscopy in materials science" Annu.Rev.Mat.Sci. 21. 45-63 (1991)
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[Publications] 池谷 元伺: "電子スピン共鳴(ESR)顕微鏡で見たダイヤモンド不純物N,Ni分布の成長セクタ" ニュ-ダイヤモンド. 7. 14-19 (1991)
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[Publications] 池谷 元伺・三木 俊克: "ESRイメ-ジング" 日本シュプリンガ-, 270 (1992)
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[Publications] 池谷 元伺: "素材のESR評価法" アイ ピ- シ-社, 320 (1992)