1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03452096
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
荒川 義博 東京大学, 工学部, 教授 (50134490)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 鶴雄 東京大学, 工学部, 助手 (90215343)
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Keywords | 電気推進 / プラズマ / ホールスラスタ / 推進性能 |
Research Abstract |
高推進効率、高推力密度のホール型スラスタの開発をめざして、出力1KW以上のスラスタを試作し、その性能実験およびプラズマ加速機構の解明のための研究を行っている。 本年度においては、平成3年度に納入されたスラスタ用電源にあわせて、スラスタの設計及び製作を行った。研究室に既存の排気速度1万1/sの真空排気装置を用いて、スラスタ作動試験を行い、プラズマの生成と加速の状況を調べた。また放電電流と放電電圧の特性を調べ、アーク放電の安定作動の範囲を測定すると同時に、この特性とプラズマ生成と加速過程の関係を調べた。 次に、研究室に現有の推力測定システム(推力測定スタンドと測定回路系で構成されるもの)を用いて、推力の測定を行い、流量、放電電流等の各種作動パラメータをかえて、比推力、推進効率を求め、推進性能を評価した。 またスラスタの加速領域における電子温度、電子密度、電位分布等のプラズマ諸量を調べるため、ラングミュア静電探針と平成4年度に購入した回折格子型分光器を用いた。この結果、プラズマの密度は充分高いにもかかわらず、イオンビームとして有効に引出されていないことがわかった、これは、プラズマイオンの壁への損失の割合が比較的大きいためで、今後磁場形状の変更や陽極形状の見直しを行う予定である。
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