1991 Fiscal Year Annual Research Report
セラミックスの高温における応力ーひずみ応答の計測と非弾性変形解析
Project/Area Number |
03452104
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
幡中 憲治 山口大学, 工学部, 教授 (60026193)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大森 順司 山口大学, 工学部, 助手 (80223965)
藤満 達郎 山口大学, 工学部, 助教授 (70035062)
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Keywords | 常圧焼結窒化けん素セラミック / 高温引張り / 引張応力ーひずみ応答 / 非弾性変形 / 引張変位の計測 / 弾塑性有限要素法 |
Research Abstract |
室温から1400℃までの試験温度下で、突起部付試験片を用いて常圧焼結窒化けい素セラミックの引張試験を実施した。試験中、レ-ザ-変位計により突起部間の引張変位を計測することにより荷重ー変位関係を得た。さらに、荷重ー変位関係の測定結果と弾塑性有限要素解析を組み合わせることにより、高温下におけるこの材料の引張応力ーひずみ応答の決定法とこの材料の非弾性変形挙動に検討を加えた。得られた結果は次のように取りまとめられる。 1.レ-ザ-変位計を用いた高温下における引張変位の測定結果によると、1200℃の試験温度下で荷重(P)ー変位(δ)の関係は、0.6および0.06mm/min.の変位速度の下で直線関係を示すが、変位速度、0.006mm/min.では上に凸にわん曲する。また、これを超える温度下で、Pーδ関係は全ての変位速度の下で上に凸にわん曲する。そして、そのわん曲の程度は、試験温度の上昇あるいは変位速度の低下とともに大きくなる。 2.Pーδ関係より得た公称応力ー公称ひずみ関係は、1200℃以上の試験温度下で顕著なひずみ速度依存性を示した。 3.2.で得られた公称応力ー公称ひずみ関係を材料構成式として、弾塑性有限要素法によりPーδ関係を算出した。そしてこれを実験より得られたPーδ関係と比較した。さらに、弾塑性有限要素法と実験的に得られたPーδ関係が一致するように、材料構成式を補正した。このような手法により試験片に設けられた突起部の影響を除いた正しい応力ーひずみ応答を決定できることを示した。加えて、弾塑性有限要素法により、高温下における突起部付試験片の非弾性域の発達過程を明らかにした。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Kenji Hatanaka: "Tensile Test of Sintered Silicon Nitride Ceramic at Elevated Temperatures" JSME International Journal SeriesI.34. 351-360 (1991)
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[Publications] Kenji Hatanaka: "Inelastic Deformation Behaviors and Strength of Sintered Silicon Nitride Ceramic at Elevated Temperatures" Proc. of the 6th Int. Conference,Mechanical Behavior of MaterialsーVI. 3. 539-544 (1991)
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[Publications] 幡中 憲治: "常圧焼結窒化けい素セラミックの高温引張応力ーひずみ応答" 日本機械学会論文集 A編. 58. (1992)