1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03452111
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
白樫 高洋 東京工業大学, 工学部, 教授 (50016440)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹原 弘之 東京工業大学, 工学部, 助手 (00205882)
吉野 雅彦 東京工業大学, 工学部, 助教授 (40201032)
帯川 利之 東京工業大学, 工学部, 助教授 (70134830)
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Keywords | 切削加工 / 材質予測 / 残留応力 / 残留ひずみ / 組織予測 / 流動応力 |
Research Abstract |
本研究は切削加工が製品の機能、材質等に及ぼす影響を予測する手法を確立することにある。このため初年度(平成3年度)ではまず工作物の流動応力特性を変態等の材質の推移を含んで定量的に評価する方法を示し、その妥当性を確認した。ついで切削過程を切りくず生成のみでなく、切削仕上の生成過程をも合わせてシミュレートする手法を検討し、問題点を明らかにした。本年度はさらに以下の成果を得た。 1.工具刃先における工作物分離過程のシミュレート法の確立:昨年度までの検討により、工具の進行に伴う工具刃先近傍での工作物の分離過程の取扱いが切削仕上面特性に大きな影響を与えることが判明した。切削過程は工作物の力学的特性、刃先近傍の環境にかかわらず、必然的に工具刃先部での分離を生ずるので、幾何学的分離手法を提案した。すなはち工作物を刃先近傍で環境、材料特性にかかわりなく、強制的に分離する。この手法の導入により、工具の移動に伴って連続的に切りくず、仕上面が生成される過程がシミュレート可能になった。 2.切削仕上層の残留ひずみ、残留応力の予測法の確立:1で開発した分離法を導入し、切削過程を仕上面層の状況も含めてFEMによりシミュレートするプログラムを開発した。これにより任意の条件での切削状況と同時に切削仕上面層の残留ひずみ、残留応力分布の予測を行い、この妥当性を示した。さらに本手法により、工作物を保持系から解放したとき生ずる残留応力の再配列に起因する工作物形状の変化をも定量的に評価可能であること、及びその妥当性を確認した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 白樫 高洋,和田 武司,笹原 弘之,帯川 利之: "切削仕上げ面特性の解析的予測" 1992年度精密工学会春季大会学術講演会論文集. 145-146 (1992)
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[Publications] 白樫 高洋,和田 武司,笹原 弘之,帯川 利之: "切削仕上げ面特性の解析的予測(第2報)" 1992年度精密工学会秋季大会学術講演会論文集. 143-144 (1992)
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[Publications] 白樫 高洋,和田 武司 笹原 弘之,帯川 利之: "切削仕上げ面特性の解析的予測(第3報)" 1993年度精密工学会春季大会学術講演会論文集. (1993)
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[Publications] T.Shirakashi,T.Obikawa H.Sasahara: "The Prediction of the Mechanical State of Machined surface by FEM" Proc. 6th IMCC, in Hong Kong(1993-3). (1993)